2016年1月4日月曜日

イキイキさ(活力)を受け取る

だれかがこちらになにかを伝えようとする。
なんらかの態度を取っている。
感情をあらわにしている。

怒り、悲嘆、攻撃、要求、命令、いらだち、無視、拒絶、喜び、穏やかさ、親しみ、ふれあい、思いやり、気づかい、クレーム、決めつけ……

これらの奥にはすべて、相手のイキイキした生命活動がある。
相手はただ、自分の生命活動の必要にせまられ、それを表現しているだけだ。

その相手の表現が、こちらに都合の悪いことだったり、攻撃的だったり、暴力的だったりしたとき、こちらもそれに応じようとする。
こちらにも身を守るとか、平和でいたいという必要がある。
おたがいの表現が不幸にもぶつかりあうとき、そこにはさらに大きな暴力が生まれたり、紛争が生じる。

表現や行動やことばは、自分の必要を満たすための手段であり、手段のレベルで紛争が生まれるのだということをわかっていれば、紛争を生まないコミュニケーションとはニーズのレベルでつながり、理解しあうことだということがわかる。
これがNVC(=Nonviolent Communication/非暴力コミュニケーション)であり、共感的コミュニケーションの根本にある考え方だ。

相手のニーズを受け取る、とは、相手の生命活動そのものに目をむけるということだ。
相手が怒りくるっている、あるいは泣きわめいている、こちらを拒絶している、など、いずれにしても相手の闊達《かったつ》な生命活動の表出にほかならない。
こちらはただそれに目をむけ、受け取る。
生命の活力をよろこんで受けいれる。
相手の命を歓迎する。

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