昨日の午後から、北西風がにわかに強まってきて、気温が下がってきた。こういう日は日本海側は大雪になる。
午前から昼にかけては、雲ひとつない晴天だった。
日の出前後から午前中にかけてもっとも美しく貴重な時間だと感じるようになったのは、いつごろからだったか。若いころにはそんなことには思いもおよばなかった。ただ惰眠をむさぼるだけだった。時間なんていくらでもあると思っていた。「生きる」ことも知らない時代だった。
生きることは「死」が近づいてきて初めて輝きはじめる。
40歳をすぎたころから、私は朝型の生活にスイッチした。いまももちろん朝型だ。
人が早起きをすると「年寄りだ」とからかう記号的風潮が世間ではあるようだが、年寄りだから早起きするのではない。迫りくる「死」の予感が人を早起きにさせるのだ。少なくとも私はそうだ。
世の中にはどうしても早起きができない人がいるらしいが、私が実行していることを紹介しよう。
用意してもらいたいものがひとつ。タイマー付きのコンセント。
私が使っているのはダイヤル式のタイマー付きで、クリクリと回すと30分、1時間、2時間、3時間といったふうに、スイッチが入る/切るの設定ができるようになっている。コンセントになっていて、そこに通電する/切電する時間を決められる。
私はこのコンセントに枕元の電気スタンドのコードを突っこんである。時間がたつとスイッチが「入」になる。
寝る前に、ダイヤルを回して、あと何時間後に電気スタンドのスイッチが入るかの設定をする。当然、同時にスタンドは消灯し、そのまま眠りにつく。
6時間とかに設定して寝ると、6時間後にスイッチが入り、電気スタンドがパッと点灯する。部屋には遮光カーテンをかけてあるので、スタンドの明かりでもかなりまぶしくて目がさめる。
この方式のいいところは、「何時に起きる」のではなく、「何時間後に起きる」と設定できることだ。
私は割合しっかりと睡眠を取りたいタイプで、睡眠不足ぎみのときはうまく頭が働いてくれない。なので、最低6時間から7時間はしっかりと睡眠をとる。もっとも、日によってコンディションが違うので、疲れているときはより長めの睡眠時間を確保する。
たいていは7時間くらいにしておく。
夜11時に寝れば、6時には起きることができる。いまだとまだ日の出前だ。遮光カーテンをあけ、ゆっくりと空が白み、美しい朝の時間がやってくるなかで、最初の仕事を片付ける。
できればメールとかネットとか、そういう雑用は後回しにして、頭がクリアなこの時間帯に詩やシナリオや原稿書きなどに集中したい。