逆に、
「そんなの関係ない。上司が尊敬できようができまいが、仕事をする上ではなんの支障も感じない」
という人もいます。
あなたが後者だったら、この記事はスキップしていいでしょう。
前者の場合、一見「尊敬のニーズ」があるように見えます。
つまり、だれかを尊敬したい、尊敬に値する人がまわりにいてほしい、というニーズです。
しかし、これはニーズではありません。
ニーズはよく「手段」と取り違えられます。
ニーズは「ある手段」によって満たすことができますが、その手段そのものをニーズだと思ってしまうことがよくあります。
たとえば、「お金」という手段があります。
とてもパワフルな手段なので、いろいろなニーズを満たすことに使えますが、お金そのものはニーズではありません。
お金はあくまで、なにかのニーズを満たすための手段なのです。
「尊敬のニーズ」というのも、ニーズだと思っていますが、なにかのニーズを満たすための手段です。
だれかを尊敬することによって、あるいは尊敬できる人が自分のまわりにいることによって、どんなニーズを満たそうとしているのか、どんなニーズが満たされるのかを見てみる必要があります。
上司が尊敬できる人だと、なにか刺激を受けるのでしょうか。
インスパイアされますか?
尊敬できる上司の存在に触発されて、あなたも存分に能力を発揮したり、発見があったり、もあるいは成長したりできますか?
もしそうだとしたら、上司にかぎらず、尊敬できる人がまわりにいることであなたのニーズは満たされるかもしれませんね。
つまり、あなたのニーズは刺激、触発、発見、成長などで、そのことを「尊敬できる人」がまわりにいることで満たそうとしているわけです。
いずれにしても、そういう場合、上司にしろそうでないにしろ、あなたが心から尊敬できる人が職場にいないとしたら、ちょっと残念な感じになるかもしれませんね。
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