2016年11月13日日曜日

てがみ座「燦々」を観てきた

2016年11月8日、てがみ座の公演「燦々」を観に〈座・高円寺〉に行ってきました。
作:長田育恵、演出:扇田拓也、そして扇田くんのパートナーである石村みかが出演しているということで、楽しみにして行きました。

このところ、演劇を観に行く機会はかなり減っているんですが、てがみ座の芝居は、扇田くんが演出したり、みかちゃんが出演したり関わったりしているおかげで、けっこう観ています。
今回は主人公が葛飾北斎の娘のお栄ということで、金子みすゞを主人公にした「空のハモニカ」に通じる、女性が表現活動をすることの苦しさや社会との葛藤を描いた作品です。

アフタートークにもありましたが、てがみ座のメンバーは非常にまじめに芝居に取りくんでいて、この芝居は江戸時代を舞台にしているということで、まずは「所作」の勉強からはじめたということでした。
まじめな座員にくわえて、客演の役者さんたちも手練れの人が多く、芝居運びとしては安心して観ていられるものでした。
ただ、声も含めて数か月の仕込み期間では、さすがに江戸の身体作りを芯からおこなうのはむずかしいのかな、とも感じました。
観客側の気楽な感想で、「そんならおまえやってみろ」といわれたらとてもじゃないけどそんな大変なことやれっこないのは重々わかっていることですが。

それにしても、何度見ても創意工夫とアイディアに満ちた扇田くんの新鮮でスタイリッシュな演出は刺激的です。
とくに今回は、北斎が登場するから連想したのかもしれませんが、動く浮世絵とでもいうんでしょうか、頻繁にある場面転換が非常に抽象化されデザイン化された手法が用いられていて、目を楽しませてくれました。

どちらかというとオーソドックスで、ともすれば浪花節的な展開になりそうなストーリーが、美しくデザインされた演出で切り落としていくのは、さすが扇田くんなのでした。
もっとも、後半で花魁(男優)が出てきて、生々しいリアルさで演じはじめたのにはちょっとびっくりしましたが。

私は平日の日中に行ったんですが、そのせいなのかどうか、高齢のお客さんが多くて、これもびっくりしました。
出演者のファンなのかな。

終演後、ひさしぶりにみかちゃん、扇田くんと話ができたのがうれしかったです。
子ども連れで国立まで遊びに来てね。
またいっしょになにかやりたいな。