ウイリアム・フリードキンの映画「エクソシスト」は高校生のときにリアルタイムで観た。
高校生なのに、それに特別ホラー映画好きでもないのに(むしろ苦手だったと思う)、なんでわざわざ映画館まで行って観たんだろう。
たぶん、映画館ではなくテレビ放映でフリードキンの監督作品「フレンチ・コネクション」を観て、しびれたんだろうと思う。
ちょうどそのころ、中学生から夢中になっていたSF小説から、すこしずつスリラーやサスペンス小説をたくさん読むようになっていた時期だった。
余談だが、「フレンチ・コネクション」ではジーン・ハックマンとロイ・シャイダーがかっこよかった。
「エクソシスト」では少女役のリンダ・ブレアが印象的だった。
「エクソシスト」は衝撃的な映画だったが、映画本編に加えて音楽が強烈に印象が残った。
マイク・オールドフィールドというイギリス人ロックミュージションの、多重録音を駆使した「チューブラー・ベルズ」という曲が使われていた。
さっそくそのアルバムを購入し、すり減るほど聴きこんだ。
変拍子の複雑な、しかしミニマルな曲で、コピーしようとしても難しかった。
先日、アマゾンのプライムビデオを見ていたら、「エクソシスト」のテレビシリーズが2016年に作られ、シーズン2まであることを知った。
さっそく最初のエピソードを見てみたら、映画の「エクソシスト」を原案としてはいるが、あらたなストーリーとなって、しかし雰囲気はかなり踏襲した感じで作られている。
いま喜んで順番に観ているところだ。
エピソード1の最後のところに、おなじみの「チューブラー・ベルズ」の冒頭のフレーズがすこし出てきて、一瞬で50年近いタイムスリップの感覚を味わった。
そうか、音楽というのは、タイムトラベルのための装置でもあったんだな。
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