2017年12月18日月曜日

貯金箱にコツコツとお金をためて

12月10日は愛知県知立市の〈パティオ池鯉鮒(ちりゅう)〉に行って、語人・サヤ佳ちゃんとその仲間たち〈ゆめぱレット〉が出演する知立演劇フェスティバルに参加してきた。

このフェスにはサヤ佳ちゃんと何度か参加したことがあって、これまでは大ホールのほうで開催されていたのだが、今年(だか去年だかから)は小ホールのほうに移動しての開催ということだった。

先月、豊田産業文化センターでおなじメンバーでおこなった「語りの会」の内容を、短縮して構成しなおしたものを、このフェスに持ってきた。
私はピアノ演奏で参加したのだが、歌の伴奏がいくつか増えた。
歌はみんなで歌う曲と、稲石さんがひとりで歌うものが何曲かあって、私の曲も一曲、その他は童謡とか唱歌。

豊田では中学の音楽の先生が伴奏してくれたんだけど、知立には来れないとのことで、私が臨時に伴奏。
だけど、リハーサルはほとんどなし。
適当にキーを合わせて伴奏したら、
「すごいですねー、すぐに伴奏できるなんて」
とびっくりされた。
でもこれはいつものことなので私は驚かないし、よく知っている簡単なコード進行の曲ばかりなので、転調もまったく難しくない。
こうやって書いているのも、自慢するためではなくて、ピアノが弾ける人ならだれでもできることなのでちょっと練習してみんなで音楽を楽しめるようになればいいのに、興味がある人は教えますよ(個人レッスンで)、ということをいいたいだけだ。

それはともかく、今年の知立演劇フェスではサヤ佳ちゃんと私たちのステージをなぜか思ったよりたくさんの人が聴きに来てくれていて、びっくりしたのだった。
そしてとてもよいステージになって、私たちもお客さんも大満足したのだった。

終わってからサヤ佳ちゃんが、出演料というかこれまでのレッスン代として、自分の貯金からおろしたものを私にくれた。
交通宿泊費は別にいただいているので恐縮なんだけど、サヤ佳ちゃんがほかのところで語ったり手伝ったりしてもらったお金をコツコツと貯めていたもので、ほんとうに涙が出るようにありがたく感じて、遠慮なくもらうことにしている。

知的障害者であるサヤ佳ちゃんは、一時、理解がある会社でお勤めしていたこともあるけれど、やはり語り活動との両立は大変で、いまは語りと〈ゆめぱレット〉という団体の活動に専念している。
だからけっして余裕があるわけではないのだが、そうやってすこしずつ積立たものを私にくれるというのは、それがお金であるとか金額がどうとかいう話とは別に、ほんとうにありがたく、切ないほどうれしいことだと思うのだ。

そんなサヤ佳ちゃんをサポートしてきた活動も、年があけると満15年になるらしい。
サポートというより、共演者として、これからもずっと私が元気で活動できるかぎり、いっしょにやっていきたい。