映画は最初に映画館で封切られて、その後二番館、三番館へ流れて安価で観る、というのがかつての流れだった。
学生時代の私も、京都で祇園会館や京一会館などで、半年遅れくらいの三本立てを利用していたものだ。
その後、レンタルビデオ店が普及して、それもビデオテープからDVDへと主流が移った。
いままたDVDからオンラインでのレンタル、さらにストリーミング配信へと移り、新作映画も数か月で自宅にいながらにして好きな時間に好きなようなスタイルで観られるようになった。
オンラインで映画をダウンロードしたり、ストリーミングで見たりする方法はかなり充実してきていて、いろんなサービスがある。
競合サービスがしのぎをけずっている観がある。
iTunes Store で映画のレンタルとダウンロードがスタートしたのは2010年のことで、これでずいぶんオンラインで映画を見やすくなった。
その後、さまざまなサービスが次々とあらわれてきたが、Huluは割合先行していた。
私も一時、利用していた。
これは月額いくらの定額サービス方式で、毎月1,000円くらい払えば提供されている作品は見放題というものだ。
これが当たったのか、次々と似たようなサービスが出てきた。
なかでも強豪はアマゾンで、定額サービスもあるけれど、プライム会員だと追加料金なしに見放題、というサービスがスタートした。
iTunes Store、Hulu、アマゾンプライム、これらでだいたいのメジャー作品はカバーできる感じになった。
それに加えてありがたいのは、UPLINKが「UPLINK Cloud」という、これは定額ではなくて一本いくらだが、大手がカバーしていないマイナー作品を中心に配信をはじめたりしている。
そしていま、もっとも巨大なサービスにのしあがってきたのが、Netflixだ。
ここは既存の映画やテレビドラマを揃えているのはもちろんだが、加えてオリジナル作品に力を入れている。
巨額の投資がおこなわれているようで、どの作品も見応えがある。
とくにテレビドラマシリーズは、映画なみのクオリティのものが毎回作られていて、それが20話とかで1シーズンになっているものだから、ハマるとかなりおそろしいことになる。
おそろしさを体験してみたくて、というわけではないが、友人のすすめがあって「サバイバー 宿命の大統領」のシーズン1、全21話を通して見てみた。
いやー、ハマる、ハマる。
脚本、演出、映像、俳優、すべてのクオリティが高く、見始めるとなかなか目を離せない。
かつて映画界に集まっていた才能が、いまやNetflixやアマゾンのネットコンテンツに結集しているんじゃないだろうか。
映像エンタテインメントの世界が大きく様変わりをしはじめている。
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