2017年6月21日水曜日

「感謝する」とはどういうことか

よく「生きていることに感謝しなさい」「感謝しながらいただきなさい」「感謝が大事」などといわれる。
なぜか命令形でいわれることが多くて、私などは反射的に反発反応が生まれてしまうのだが、ちょっと待て、じぶん。
感謝するとはどういうことなのか、あらためてかんがえてみたい。

共感的なアプローチでかんがえてみる。
これはマーシャル・ローゼンバーグのことばだが、
「人は二種類のことしかいっていない。「ありがとう」と「お願い」だ」
というのがある。

解説すれば、「ありがとう」をいうのは「ニーズが満たされたとき」で、「お願い」をいうのは「ニーズが満たされていないとき」だ。
ニーズには「満たされている」か「満たされていない」かふたつの状態があって、そのどちらの状態にあるかによって人の言動が変わってくる。

だれかが怒っていたり、悲しんでいたり、苦しがっていたり、寂しがっているとき、その人のニーズは満たされていない状態にあって、その人の言動は「お願い」ととらえることができる。
聞いてもらいたかったり、なんらかの助けを必要としているのかもしれない。

その逆の場合は「ありがとう」ととらえることができる。
これがマーシャルのいっていたことだ。

すると「感謝」つまり「ありがとう」を表現するのは、ニーズが満たされたときの言動ということになる。

私は「感謝する」のはだれかに強制されたり、なんらかの手順のなかで決められたとおり行なうのではなく、自然に自分のなかから湧きでてくる表現だろうと思っている。
私のなんらかのニーズが満たされたとき、ありがとうが自然に出てくるのだ。

人になにかをしてもらって、そのことで自分のなんらかのニーズが満たされたとき、自分のニーズが満たされたことを相手に伝えるのが「感謝する」という言動だろう。
相手とより共感的につながりを深めたければ、自分のなんのニーズが満たされたのか、具体的に相手に伝えればいいだろう。

「あなたが手伝ってくれてたすかりました。サポートや尊重、つながりのニーズが満たされ、私はうれしいのです。ありがとう」

よりつながりの質を高めるのに役立つ伝えかただ。
これを自分自身にむけてやるとき、それは「お祝い」となる。

水城ゼミ・共感サロンメンバー向けの共感的コミュニケーションの勉強会です。6月の開催は23(金)19時/24(土)16時、いずれも約2時間。