今月・5月のキッド・アイラック・アート・ホールの3階ギャラリースペースでの「沈黙[朗読X音楽]瞑想」公演は、20日(水)夜・20時からです。
みなさんのお越しをお待ちしてます。
前回4月17日の公演の当日パンフレットに書いた私のコメントを紹介させていただきます。
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過剰なものやできごと、情報にあふれる現代社会において、ときに私たちは多くのことを見すごしてしまいます。立ちどまること、耳をすませてみること、目を閉じてみること、口をつぐんでみること、そういったことが大きな意味を持つことがあります。
朗読においても音楽においても、出音することばかりに注意がむけられてしまいがちですが、音が出ていない「間」の部分の質についてはあまりかんがえられることはありません。しかし、日本人は古来から「間」を大切にしてきましたし、西洋でも現代音楽の作曲家であるジョン・ケージを筆頭に「間」すなわち「沈黙」にスポットをあてた表現が注目されるようになってきました。
また、このところ、マインドフルネスや瞑想が注目されています。グローバルIT企業であるグーグル社やマイクロソフト社が、ティク・ナット・ハン師のマインドフルネス瞑想法を社員研修に取りいれているというニュースが聞こえてきたりします。それだけ現代社会において必要とされ、また生活や仕事の質を向上させることに有効であるとかんがえられている証拠かもしれません。
そんなこととはべつに、私はこの15年、沈黙、静寂、深く聴くこと(ディープリスニング)、マインドフルに聴くこと、そして瞑想音楽のワークをつづけてきました。今夜もここで「沈黙の朗読」と「音楽瞑想」をひとつのプログラムとして提供できるのは大きな喜びです。
いつものことばではありますが、キッド・アイラック・アート・ホールと早川誠司くんにあらためてありがとう、といわせていただきます
(みずきゆう)