2019年5月9日木曜日

日本みつばちの蜂場を見つけた

田舎でも職業的な養蜂家というわけではなく趣味と実益をかねてみつばちを飼っている人がけっこういる。
そういう人から純粋蜂蜜を格安で買ったりしたこともあるが、たいていは西洋みつばちで、年配のおじさんたちが蜂蜜を採るのが目的だったりする。
家族や知り合いにも喜ばれるし、たくさん取れればお金にもなる。

日本みつばちはその点、効率はよくない。
いろいろな調査結果があるが、だいたい西洋みつばちの半分から3分の1くらいしか量が採れない。
しかし、日本みつばちは在来種であり、もともとこの地に(人間が現れるより前から)生息していた動物だ。

みつばちは自分以外の動植物の命を奪うことなく生きている数少ない種のひとつなので、外来種の西洋みつばちでも環境にあたえる影響は少ないかもしれないが、それでも外来種が増えるより在来種を大切にしたいし、在来種が生きていける環境を保護するのが全体の環境保護につながることはまちがない。

日本みつばちを飼う、あるいは日本みつばちを応援するというのは、環境運動に参加することとおなじことになる。

前置きが長くなったが、私の生まれ故郷である福井県奥越地方にもみつばちを飼っている人がたくさんいる。
プロの養蜂家もいれば、趣味で飼っている人もいる。
たいていは西洋みつばちだが、今回、日本みつばちを飼っているという人の噂を伝え聞いて、その蜂場をたずねてみた。

聞けば、川のそばの雑木林の脇にある古い墓石の下に日本みつばちが自然巣を作っているのを見つけて、近くに待ち受け箱を置いてみたところ、うまく入居してくれたとのことだ。
それが分封して、それも待ち受け箱に入居してくれて、いまは2群がいる。
待ち受け箱はさらに2箱置いてある。

去年は蜂蜜がたくさん採れたと喜んでおられたが、蜜蝋はどうしたのかと聞くと、使い道がわからないので全部捨ててしまったという。
あらまーもったいない。

ともあれ、日本みつばちが元気で生息していける環境がここにあるというのは喜ばしいことだ。
とりあえず、私も1箱置かせてもらうことにした。
はいってくれるとうれしいのだが。