2017年11月27日月曜日

進化した(NVC)共感文章講座

すでに何度か開催しているけれど、「自己共感を用いた文章表現」のワークショップが、最近、とてもいい感じに進化してきた感がある。
とくに先日の名古屋天白区〈アロマファン〉で開催したワークショップでは、参加してくれたみなさんの協力と集中力に助けられて、長年文章講座をおこなってきた私にとっても、いくつもの大きな気づきと進展があって、びっくりした。

かつては文章表現のテクニカルな面ばかりに注目し、それはそれでユニークな内容だったと思うけれど、ここ何年かは身体感覚からもたらされるオリジナリティやその独自性に注目した内容にシフトしてきていた。
それがいまも月に3回のペースで開催している「身体文章塾」だ。

この身体文章塾の入口として単発で開催しているのが、自己共感を用いた文章表現のワークショップだ。
この「自己共感」ということば(=行為)は共感的コミュニケーションから来ているもので、いまこの瞬間の自分自身の「ニーズ」を理解し、それを把握しつづることで、いきいきした行動や身体感覚が表現にもたらされる。

これは、フレッシュな身体感覚を注目するときに有効であるマインドフルネスと密接な関係があって、私がここ十数年おこなってきたマインドフルネス、自己共感、それらによってもたらされる予見不能のオリジナリティを見るためには欠かせない。

身体感覚の側面からアプローチしてきたテキスト表現のオリジナリティだが、ここ何回かは意識的に自己共感のプロセスを取りいれることを試みていた。
なにげなく書かれた文章のなかに、どんなニーズが隠されているのか、自分が書いたものであれ他人が書いたものであれ、そこに注目して読んでみる。
すると、書かれているありふれた表現や言葉遣いのなかに、じつは豊かな感情やニーズが潜んでいたり、あるいはそれを伝えようという試みがあることに気づく。

それを「逆順」にしてテキスト表現にアプローチしてみる。
なにか書こうとしたとき、自分はいったいなんのニーズがあり、またそのときどんな感情があり、身体感覚があったのか。
それをつかまえ、そこから注目をそらさないまま、文章を書いてみるのだ。
ただし、人に読んでもらう文章である以上、言葉・テキストという記号を用いて「伝わる」ことを考慮しなければならない。
その最後の部分では、ある程度テクニカルな配慮が必要になってくる。

このようなプロセスで、先日のアロマファンでのワークショップでも、6時間にわたってみっちりとみなさんにテキスト表現に向き合ってもらったのだが、最後には私にとっても感動的な作品がいくつも完成して、ほんとうに驚かされた。

12月3日:自己共感を用いた文章表現WS
水城ゆう( mizuki-u.com )が長年つちかってきた文章術、指導法に加えて、共感的コミュニケーションにもとづいた共感のプロセスも取りいれたユニークな方法を練習します。オンライン参加も可。