2015年7月22日水曜日

うまくいったときもうまくいかなかったときも変わりなくある生命の闊達さにつながる

なにごとかをおこなって、うまくいかなかったときには落ちこみ、うまくいったときは喜ぶ、というのはだれにでもあるごくあたりまえのことだ。
しかしそれは、自分のごく表面的な反応にすぎないことを知っていると、より質の高い人生を送ることができる。

共感的コミュニケーションでは、落ちこんだり喜んだり、といった感情のあらわれを「ニーズに触れたことの結果」ととらえる。
ひと前で仕事のプレゼンテーションをする、入念に準備し練習したにもかかわらず、うまくいかず、全然伝わらなくて落ちこんだ。
悲しくて、残念で、つらい。
それは、自分の能力を十全に発揮したいというニーズ、自分を理解してもらいたいというニーズ、自分を表現し伝えることのニーズ、ひとの役に立ちたいというニーズ、そんなニーズがあったのに満たされなかったからだ。

逆にプレゼンテーションがうまくいった、こちらの意図がよく伝わって、理解し、受け入れてもらえてうれしくなった。
それは、自分の能力を十全に発揮したいニーズや、こちらの意図を理解してもらいたいニーズ、自分を表現し伝えることのニーズ、ひとの役に立ちたいというニーズが満たされたからだ。

こうやって前後をくらべてみると、あらわれている感情と結果はまったくちがうが、おおもとのニーズはおなじものであることがわかる。
つまり、失敗しても成功しても、そこには変わりなく息づいているニーズがあるということだ。

失敗したら悲しくつらくなるし、成功すればうれしくなる、それは当面、自分の身に起こったこととして味わう。
たっぷり悼んだりお祝いしたら、自分のなかでくっきりと息づいているニーズに目を向けよう。
そこにはまぎれもなく、あなたの生命活動そのものであり、あなたが大切にしているものであり、必要なことであり、あなたに活力をあたえるものがある。

失敗しても成功しても、いつも自分自身の活力・生命活動の証であるニーズそのものに目を向け、つながり、そこをギュッとつかんで離さない。
それが私たちの人生をよりいきいきとした、質の高いものへとみちびいてくれるはずだ。

※明日・7月23日(木)19〜21時は共感・声カフェ@羽根木の家を開催します。詳細と参加申し込みはこちらから。