タイトルのようなことで悩んでいる人がいた。
だれかが憂鬱な顔をしていたり、悲しんだり、苦しそうにしていると、こっちまでそのような気分になってしまって、実際に活力が低下したように感じることは、たしかにある。
逆に、喜んでいたり、活発だったり、いきいきしていると、こちらまで元気になるということもある。
しかし。
できれば他人の状態に自分が引っぱられて、影響を受けたくない。
よい影響なら受けてもいい、という人がいるかもしれないが、他人の状態に自分の状態が左右されてしまうということそのものが、おもしろくない。
自分の状態はだれかに左右されるのではなく、よいも悪いも自分で把握し、そのなかで自分なりのペースでなにごともおこないたい。
共感的コミュニケーションが役に立つのは、だれかが憂鬱な顔をしていたり、悲しんだり、苦しそうにしていたら、ただそのニーズを推測することによって、それは相手のなかで起きていることなのだという確認と実感が持てることにある。
その相手は、なんのニーズが損なわれて、そんなふうにふるまっているのか。
気になれば実際に聞いてみてもいいし、ただ推測するだけでもこちらの自立性は確保できる。
その相手の苦しさをやわらげてあげたい、役に立ってあげたいという「自分の」ニーズが見えたら、積極的に相手に共感すればいいし、そのことで自分はよりいきいきとするだろう。
その逆もまたしかり。
だれかと一緒にいて、その人が落ち込んでいたら、悲しんでいたり、あるいは喜んでいたりするとき、そのニーズを推測したり聞いてみたりすることで、自分自身がさらにいきいきと活発になっていく、それが共感的コミュニケーションのおもしろいところだ。
直近の共感カフェの開催情報について、こちらのブログ記事に書きました。
興味のある方はどうぞ。