2015年1月23日金曜日

ゼミ、ゼミ、ゼミ

昨日は朝から現代朗読の基礎ゼミ。
朗読するとき、えてして朗読者は頭でかんがえたりイメージした表現をおこなおうとする。
そのとき、表現はその朗読者の「実体」からはかけはなれたもの——いわば「虚像」を提示する。
つまり嘘くさい。
現代朗読では自分の身体に注目し、できるかぎり実体に近づくことで、像にブレのない実在表現をめざす。
そのための練習法がいろいろと用意されている。

もう数年来の仲間であるゼミ生のフジサワさんが、像ブレのないリアルな表現にこのところ急速に接近していて、昨日も驚いた。
とてもうれしい瞬間である。

昼、奥田くんと、新代田駅横の担々麺の店〈香家〉で昼食。
小説を書くことについていろいろ話す。
テキスト表現者にとっては、まず孤独な作業にたえうる精神性が必要だが、つぎに必要なのは自分の表現を安心して発表できるコミュニティだ。
そのコミュニティは共感ベースでつながっていて、なおかつ外の世界に開いている必要もある。
でないと身内ウケだけの場所になってしまう。
テキスト表現にかぎらず、げろきょ(現代朗読協会)もそうだろう。

午後も基礎ゼミ。
夜はオーディオブックゼミ。
オーディオブックゼミでは、あけみさんに協力してもらって、「朗読者のためのベーシックトレーニングメニュー」を整理してみた。
これはゼミ生のみんなにも活用してもらえるだろうと思う。

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