2012年5月28日月曜日

私に何度も同じことを訊かれて怒る人、喜ぶ人

photo credit: Marco Bellucci via photo pin

記憶力はまあ普通で、これまで支障なく生活したと思っているのだが、ときに記憶障害なのではないかと思うことがしばしばある。

だれかに仕事や居住地などのことを訊いて、そのことを忘れてしまって、また何度も同じ質問をしてしまう。
人に対する好奇心は強いほうで、だれかに関心を持つのだが、聞いたことをすぐに忘れてしまう。


なにしろ多くの人と会い、関わっている。
ある人にとっては私はひとりの相手かもしれないが、私にとっては大勢の人のひとりということがある。なるべくそうならないように心をつくしてひとりひとりを大切にしたいと思っているが、物理的に難しいこともある。


そういったことを繰り返してきたなかで、私の物忘れについてふたつの反応があることが経験的にわかってきた。
一度訊いたにも関わらず、また同じことを私がふたたび質問してしまうことに対して、
「それ、前にも訊かれたじゃないですか」
と怒りだす人。
「それ、前にも訊かれたけど」
と喜んでまた答えてくれる人。


たぶん、どちらの人も同じニーズを持っている。
一度話したにも関わらず、そのことを忘れられてしまって、自分を尊重されるニーズを損なわれたと感じてしまう人。
何度でも訊いてもらえて、自分に興味を持ってもらえていると感じて喜んでいる人。


では、私のニーズは?
もちろん、どちらの人にも興味を持ちつづけていて、それぞれ尊重したいと思っている。軽々しく扱って、訊いたことを忘れてしまおうと思っているわけではない。ただ、日々接する人々の数が多くて、忘れてしまうことが多いだけなのだ。

私からの同じ質問に何度も喜んで答えてくれる人がいると、私はつながりのニーズが満たされてとてもうれしい。
さすがの私も、何度も答えてもらううちに、その人の情報はしっかりとフィックスされるだろうしね。