十条駅と王子駅のどちらからでもアクセスできるらしいが、新代田から渋谷に出て、埼京線で十条駅まで行った。
駅からはちょっと歩いて、中央公園文化センターへ。
外装はあたらしくしてあるが、どう見てもかなり歴史のある建物。
拙著『赤日の曠野』の執筆のために旧満州地方(現中国東北部)を旅したときに見た病院やホテル、銀行、公用館に酷似。
あとで調べてみよう。
鹿間裕行先生には、一度だけ、韓氏意拳を習ったことがある。
今回は剣体と養生功。
10時に剣体研究会がスタート。
私は木刀を持って参加した。
木刀は以前、白樫の材質のものをネットで購入したものだが、どういうふうに扱って、どういうふうに練習していいものか、まったくわからなかった。
なので、ほとんど新品のままの状態だった。
鹿間先生がそれをめざとく見つけて、
「きれいですねー」
といわれたときには、ちょっと恥ずかしかった。
講習では、剣体を操作するのではなく、身の転換や足の運びで剣体が「結果として」働く様を見せてもらった。
模擬日本刀を持たせてもらった。
種類によって異なるが、本物もだいたいこのくらいの重さだという。
なるほど、重い。
これを 腕力だけで振り回すのは大変だし、効果的ではない。
練習のやり方がわかったので、これからは家で練習してみることにする。
先生がたといっしょに、昼は王子駅近くの蕎麦屋まで歩く。
鹿間先生のツイッターにはしばしば、すばらしい野鳥の写真が登場するのだが、その撮影法などを聞いた。
新潟に住んでおられて、近くに湿地があるのだという。
原発事故の話も出る。
福井や石川にも指導に行っておられるので、その話題はかなり微妙らしい。
午後は養生功の講習。
養生功は技撃を想定していないが、しかし韓氏意拳にはちがいない。
常に高い「状態」が要求される。
というより、状態がないと身体がまとまらず、動きもともなわない。
形体訓練に似ているが、より大きく複雑な動きがたくさんある。
やったことのない動きが多く、動きに気を取られると状態が切れる。
力はほとんど使わないが、内奥の筋肉がしっかり働いている感覚があった。
かなりの集中が必要で、2時間半の講習が終わったときには汗びっしょりになっていた。
そして今朝は全身のまんべんのない、とくにコアの部分の筋肉痛。
養生という言葉に対する思いこみがあって、もっと楽なものかと予想していたが、そもそも養生とは「生を養う」「生命の活発さを磨く」という意味らしい。
そういう意味では、生命を発揮するのに精一杯になった時間だった。
慣れない動きがあって全部覚えきれていないが、思い出せる範囲で家で練習してみようと思う。
内田秀樹先生による韓氏意拳の体験&初級講習会を世田谷「羽根木の家」で6月27日(土)に開催します。
どなたでもご参加いただけます。
詳細はこちら。