2010年2月1日月曜日

イースタン・プロミス

 全然聞いたこともないタイトルの映画だったが、ヴィゴ・モーテンセンがいい演技をしていると聞いて観てみた。
 モーテンセンといえば、「ロード・オブ・ザ・リング」でアルゴン役として出ていた。
 全編、非常に抑制されたタッチで、暴力的な空気感をかもしだしており、緊張感がある。のっけから音楽もよくて、音楽で引きこまれていった。
 ちなみに音楽はハワード・ショア。この作品のほかに、「ロード・オブ・ザ・リング」「ディパーテッド」「ギャング・オブ・ニューヨーク」「パニックルーム」「羊たちの沈黙」などを手がける超売れっ子作曲家。

 ロシアンマフィアと接点を持ってしまったまじめな女医アンナ(演じるのはナオミ・ワッツ)と、そのマフィアの運転手からのしあがっていくモーテンセンの役のふたりを軸にストーリーは進行するのだが、ストーリー構成も画面構成も音構成もいい。
 最後にはちょっと驚く仕掛けが用意されているのだが、これも取ってつけたようなものではない。
 監督はデヴィッド・クローネンバーグ。
 なにか遠い、大きな目的のために、人はどこまで足下を見ずに進めるのか、というようなことを考えた。