2014年4月26日土曜日

オーディオブックリーダー養成講座がめざすこと

昨日、オーディオブックリーダー養成講座の個人セッションをおこなった。
昨日のYさんは、これまでいろいろな講座やオーディションを受けてこられた。
NHKの朗読講座や朗読サロンをはじめ、朗読検定協会、そこから分かれてできた朗読協会、朗読文化協会、国際芸術連盟などを経験されたが、結局のところお金がかかるばかりで自分のニーズを満たせない思いをしているところに、アイ文庫のオーディオブックリーダー養成講座と現代朗読協会を知った。
彼女のニーズに貢献できそうで私はうれしい。

自分を表現したい、そして表現作品を残したい、というニーズにたいして、本人の存在そのものが表現されているような「作品」をいっしょに製作したり、表現クオリティを高めていくお手伝いをするのが、私の仕事だ。
ただし、内容は指導というより演出といったほうがいい。

Yさんが経験されたすべての団体とはちがって、私は「こう読みなさい」「そう読んではいけない」という指導はいっさいしない。
そのかわりに、「あなたはどう読みたいの?」という問いからスタートする。
さらに「いまこの瞬間、あなたはどう読めるの?」という問いがつづく。
私の仕事は、朗読者が本来の自分自身の表現欲求に気づき、それにつながりつづけて朗読することと、朗読者自身ですら気づいていない表現のポテンシャルを見つけ、高めるお手伝いをすることだ。

現代朗読協会の朗読者は、だれひとりおなじ表現をする人はいない。
それぞれが貴重でユニークな存在であり、ただそれを正直に誠実にかざらず表現する。
上手に見せようとか、自分が人よりすぐれた存在であることを誇示するようなことは一切しない。
だから「上手になるための指導」はない。
ただ「自分自身でありつづける」ための練習をいっしょにつづけていくだけだ。

それはなかなかむずかしいことだが、私には長年つちかってきたノウハウがあり、それをお伝えできると思っている。
実際に自分自身のオリジナルな表現をおこない、そのクオリティを高めていくための具体的な方法がいくつも用意されている。

Yさんにはこれから約一か月、現代朗読協会のゼミ生とおなじ扱いで学んでもらいたい。
一か月後の収録実践でどのような朗読が聴けるのか、私もとても楽しみなのだ。

※水城が講師をつとめるオーディオブックリーダー養成講座は個人セッションを受け付けています。
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