2011年1月19日水曜日

映画「インセプション」

「バットマン・ビギンズ」の続編の「ダークナイト」を監督して評判になったクリストファー・ノーラン監督作品。
といっても、私はどちらも見ておらず、「インセプション」が初見。iTunes Store のMoviesでレンタルできるというので、試してみた。

最初に書いておくが、ともあれ「ハリウッド映画」だ。ハリウッド映画の持つすべての欠点と長所を合わせ持っている映画といっていいだろう。
これでもかと金を積んで作られた豪華なロケーションと画面。
ご都合主義的な設定と展開。
説明的な音楽。
豪華なキャスト。

しかし、ハリウッド映画は、人が「映画を観る」ことについての快楽を追求してきた長い歴史がある。
CGを始めとするテクノロジーを駆使した作画は、驚くような映像を生んでいるし、当然のことながらリアルとCGの境界はほとんど判読できない。これは「アバター」もそうだった。
切りつめすぎたと思えるほどの進行はスピーディーで、一瞬たりともぼやっと観ている時間は観客に与えない。
そして編集技術のクオリティの高さ。

とにかく手のこんだ構成で、夢のなかの話なのだが、夢の夢の夢というふうにストーリー構造が入れ子になっている。観客は混乱しそうになるのだが、それが快感と感じられるかどうか。
この手の映画は「もういいよ」という人と、夢中になってしまう人の二手に分かれることだろう。