これでマインドフルネスの練習は毎日一個ずつ、一年365日を通して全部揃いました。
ぜひやってみてください。
この本の「まえがき」をご紹介します。
(まえがき、ここから)
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マインドフルネスの練習に役立つ練習帳の第四弾をお送りします。本書は十月から十二月の三か月間、毎日練習ができるように書かれています。これが練習帳の最終巻となります。
このところちょっとしたブームになっている感のあるマインドフルネスですが、私が観察しているかぎりにおいては、マインドフルネスの実践にもさまざまな質のレベルがあるように思えます。
深いレベルのマインドフルネスにおいては、自分自身の「いまこの瞬間」の全体的な状態に気づきつづけ、なおかつ自分が受け取っているまわりの情報にも気づきつづけ、そしてそれらを思考や判断を一切まじえずに感じ取り、味わっている状態があります。この状態は「フロー」といいかえることもできます。
その状態でなんらかの行為に進むとき、「ゾーン」というさらに集中の深まった、いわば自分の全能力を発揮できる――ときにはそれを超える――レベルに進むこともあります。
一方で、マインドフルネスが「できているつもり」という「なんちゃってマインドフルネス」が多くあることを、私は危惧することもあります。
もちろんその中間的なクオリティもあります。私ですら、真のマインドフルネスをいつも実現できるかどうかについては、いまだ過程にあるような気がしています。
でも、むずかしくかんがえることはありません。この本のシリーズでも書いているように、まずはやってみることです。
いまここにすわっているこの瞬間、ふと思いたって自分の呼吸に注目してみる。呼吸が動き、身体が動いているようすを観察してみる。そして自分がなにを受けとっているかを見てみる。繊細に自分の身体に目を向けてみる。
ふと思いたって、散歩に出てみる。玄関を出て、外の空気を感じ、風のにおいを感じる。さまざまな音に耳をすまし、自分が歩いている感じをじっくりと味わう。
そんなことがなんの役に立つんだ、と私も思ったことがあります。しかし、これは役に立つ/立たないという問題ではありません。私たちがいまここにこうやって生きている、そのことはまぎれもなくいまこの瞬間でしかないことであって、それを十分に味わいながら生きていくこと、それが人生というたった一回の食事をすることの最高の作法なのだ、ということです。
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(まえがき、ここまで)
電子ブック『マインドフル練習帳4』はこちらからどうぞ。