2014年2月8日土曜日

現代朗読基礎コース4回め、こたつ朗読

今日は午前中から現代朗読基礎コース。
ところが、朝起きてみたら、うっすら雪が積もっている。
未明から降りはじめて、明日の朝にかけてどんどん降るらしい、との天気予報。
20センチという積雪予報が出ている。

基礎コース参加者の欠席届けがぞくぞくとやってきたが、がんばって来る人もいたので、休講にはしなかった。
結局、私もいれて5人で決行。
会場である羽根木の家の庭にどんどん雪が降りつもっていくなか、基礎訓練と今回4回めのテーマである日本語発音発声の基本と規則について、詳細に検証する。

よく、イントネーションとか鼻濁音とか無声化といったことを、金科玉条のように「守らねばならないこと」として訓練し身につけようとする人がいるが、現代朗読ではその原理と知識を身につけておくことで表現の幅を広げるために用いる。
これを「使わねばならない」ということではなく、選択肢を増やすのだ。
使う、使わないは、その時々の表現者の選択による。
それより、このような日本語発音発声規則が生まれたその理由について、原理的な理解を深め、意味ではなく音声としての「ことば」にたいする感受性を深めておきたい。

さらに雪が降りつづくなか、午後は初めての「こたつ朗読」のこころみ。
参加者はてんトコロ、宮本菜穂子、野々宮卯妙、高崎梓の4人。
使用テキストは太宰治の「姥捨」。
通して読めばたぶん1時間くらいの作品。
これを全員がこたつにはいった状態で、さまざまな演出を加えて「群読作品」として仕上げていく。

部分部分を区切り、演出指示をこまかく出しながら、どんどんライブ収録していった。
いやいや、なかなかおもしろいではないか。
「こたつ」という限定された場所で、どれだけ朗読の未知の可能性を引きだすことができるか、という挑戦でもあった。
みんなは集中力のようするハードな収録を最後までこなしてくれた。
14時からはじまって、終わったのが17時半くらいだった。

あとはこれを映像・音声編集し、コンテンツとしてまとめる作業が残っている。
たぶん、前代未聞のおもしろい朗読作品になるはずだ。
完成までしばらくお待ちください。

終わって自室に帰ろうと外に出たら、20センチ以上の積雪。
そして猛烈な地吹雪。
雪質もふわふわさらさらで、私の地元である北陸の雪とはまったく違う。
車はほとんど走っていないし、電車も飛行機も止まっているらしい。
結局、中央線が止まってしまったので梓は家に帰れず、羽根木泊になったようだ(気の毒)。