2010年7月19日月曜日

生物多様性の重要性が認識されていないらしい

国連は今年を「生物多様性年」と定めているが、そのことの重要性をほとんどの人がよくわかっていないか、ぼんやりとしかわかっていないらしい。ということが、まわりの人たちと少し話してみるとわかってきた。
人といえども、多様性のない世界では生きていけないのだ。そのことを、どれほどの人が正しく認識しているのだろうか。

直近の話題では、ミツバチが激減した話。ミツバチの住めない世界に人が住めるわけがない。
いや、現に住んでいるではないか、という人がいる。コンクリートの箱に住み、鉄の箱に乗って移動し、工場で作られた食物を食べて、それで生きていると思っている人がいる。
しかし、毎日吸っている空気はどこから来る? 毎日飲んでいる水はどこから来る? 水道管から自動的に湧いてくると思っている?

東京では絶滅危惧種に指定されていたゲンゴロウやアズマギクが、ついに絶滅したと認定されたという。
口蹄疫や鳥インフルエンザが、なぜあんなに一気に蔓延し、大量の家畜を「処分」しなければならなくなってしまうのか。
F1と呼ばれる、次世代繁殖のできない、単一 DNA を持つ農産物を食べている我々もまた、なにかの疫病で一気に絶滅に向かうことがあるとしたら、生物多様性への認識をおろそかにして、自然を破壊しつづけたせいだろう。
すべては経済の成長と効率のためにおこなわれている。

もういいじゃない、そんなに成長しなくても。効率を優先しなくても。
もうすこしゆるく、のんびりと、つつましくやっていきましょうよ。人より抜きんでることより、人とゆるやかにおだやかにつながることを楽しめばいいじゃない。