2009年11月16日月曜日

現代朗読はNVCそのものである

 前からうすうす感じていたが、NVCの実践者たちの集まりが持っている空気と、現代朗読協会のワークショップやゼミの空気と、そっくりなのだ。
 今回、私も本場の専任講師フランソワ・ボーソレイユによるNVCのセミナーに参加してみて、それを確信するにいたった。
 考えてみれば、理由は簡単なのだ。
 NVCは相互共感にもとづいた非暴力コミュニケーションの実現をめざす。
 現代朗読は、朗読表現を「朗読者VS聴衆」という一方的なベクトルを設定せず、相互に共感しあう場を作り、非言語によるコミュニケーションをおこなうことをめざす。
 非暴力、非言語。これは共通している。
 現代朗読の表現者も、その受け取り手(聴衆)も、そこにはまったく暴力はない。ただひたすら、お互いに理解しあい、共感しあうことを求める。最終的には、朗読者、聴衆という立場の区別もなくなり、結局のところはその場を共有し共感しあう人として対等の位置に存在することになる。
 げろきょのゼミやワークショップでは、まず、ひたすら相手の声に耳を傾けることからスタートする。余計なことを考えず、専心に相手の声を受け入れる。また、自分が読み手となるときには、たくらみを捨て、自分自身になって正直に自分の声を相手にとどける。
 それだけのことだ。
 なぜかそこに共感が生まれ、ときに感動的ですらある。
 このような体験はたぶんほかでは得られない。
 Nonviolent Communicaion としての現代朗読を多くの人に体験してもらいたい。

 次の日曜日はフリーライブです。朗読ライブパーティーです。
 皆さん、現代朗読協会の羽根木の家に遊びに来てくださいね。お問い合わせは現代朗読協会まで。
 写真はそのフリーライブにペアで出演予定の暫六月と嶋村美希子の練習風景。楽しそう。