2011年4月13日水曜日

いまここに意識を向けてつかみどころのない不安から離れる

心身の不調はストレスや不安から起こることが多い。

人は「いまここ」の自分の身体や事象から離れて、さまざまに思いめぐらしたり、不必要に思い悩むことをする。
過去に起こったできごとや下向きの感情をいつまでも頭のなかで反芻したり、まだ起こってもいないことを先回りして想像しては心配したり、といったことだ。
そのために不安のスパイラルに陥り、放っておくと不安はどんどん黒い雲となって私たちを覆い、ものごとを不透明にする。

ここから抜けだすには、「いまここ」に意識を向けることがもっとも効果的だ。
マインドフルネス、気づき、プレゼンスなど、いろいろなキーワードがある。またその方法も瞑想、グラウンディング、心理カウンセリング、音楽を使った方法(ソニックメディテーションや音楽療法)など、さまざまにある。
そのなかでも「音読療法」はとくに効果的であり、また一度習得すればひとりでもやれるようになることが特徴だ。心身の不調を感じたときには、いつでも、どこでも、ひとりでセルフケアとしての音読療法をおこなえる。

音読療法では、自分の声を使うが、言葉は自分のものは使わない。そこが特徴だ。
書かれている文字を声を出して読みあげる。いわば、自分の外側にあるものを、いったん自分の中に取りいれ、ふたたび外に向かって出す、という動きだ。
この動きのなかで、自分の声と身体のつながりを意識していく。
また、自分の身体と外側の世界の対比(コントラスト)にも眼を向けていく。
そうすることで、意識が「いまここ」の自分や事象に確実に向かい、不安が減少し、また副交感神経が優位に働くことで、心の落ち着きと身体の調子を取りもどしていける。

震災情報のなかで心身に不安を覚えている方のために「音読カウンセリング」を無料でおこなっています。現代朗読協会「羽根木の家」にお越しください。事前連絡を「info@roudoku.org」まで。
(羽根木の家は写真の杜の向こうにあります)