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2016年3月16日水曜日

映画:トロピック・サンダー/史上最低の作戦

2008年公開のアメリカ映画。
自分ではけっして観ない種類の映画だと断言できるが、たまたま遊びに来ていた友人の安納献くんと映画の話をしていて、この「トロピック・サンダー」のことに話が及んだ。
いいから観てみて、といわれて観はじめた。

オープニングから凝っている。
戦争映画を撮影するために俳優たちを含む映画のチームが東南アジアのジャングルに来ている、という設定なのだが、その俳優たちが過去に出演したことになっている映画のトレーラーが、オープニングで次々と流れる。
このトレーラー自体が作るのに手間ひまがかかっただろうと思わせるが、本編はさらに込みいっている。

撮影がどうもうまくいかず、出資者や原作者がそれにからんで、撮影をやりなおすことになった。
俳優たちをジャングルのなかに放りこんで、本物の戦争みたいに迫力のあるリアクションを撮影するというアイディアだったが、そこはなんと本物の戦場で、現地のゲリラたちに遭遇し、そして捕虜になってしまうという展開。

戦争映画のパロディ、戦争映画に出ている俳優やスタッフのパロディ、本物のゲリラのパロディ、舞台裏映画のパロディと、あらゆるものがパロディ構造になっていて、笑えるのだが、その笑いはストレートなものではない。
かなり残虐なシーンや、うむむとうなってしまうようなシーンもたくさんある。

ベン・スティラーが監督だが、主演男優としても怪演を見せている。
ほかにも、ロバート・ダウニー・Jr、ニック・ノルティといった大物俳優も出ていて、興行収入も記録的なものだったらしい。

ちょっと日本人としては引いてしまうような部分もあるが、かなり楽しめるし笑える。
そして最後にはちょっとかんがえさせられる部分もあって、この手の映画は決して自分では触手を動かされない身としては、献ちゃんにちょっと感謝なのだった。


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