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2014年12月31日水曜日

「音楽瞑想」はじまります

2015年の元旦——つまり明朝ですね——からあらたな連載をスタートさせる。
「音読日めくり」「マインドフルな毎日」を受けてスタートするのは、題して「音楽瞑想」。

私は「ミュージック・メディテーション(音楽瞑想)」というイベントをおこなうことがあり、そこではピアノによる瞑想的即興音楽を演奏する。
これは、ポーリン・オリヴェロスが提唱している「サウンド・エデュケーション」における「ソニック・メディテーション」の手法に触発されて10年くらい前からおこなっていることで、通常は鼻をつままれてもわからないような完全な暗闇のなかでおこなう。
しかし、日常空間のなかでも一定の効果があることが、最近では確認できている。

音楽による誘導瞑想は、一義的に思考を手放し、自分自身の身体・存在そのものに直接つながり、気づきつづけるマインドフルネスをもたらす。
ただし、だれもが(あるいはだれかが)知っているメロディやサウンドは「記憶」を想起したり、なにか特定の風景や場面と結びついてしまうことがあり、思考をもたらすことがあるので、まだだれも聴いたことのない、演奏者すら知らない即興音楽を用いることが必須条件となる。

そのようなミュージック・メディテーションを長らくおこなってきたわけだが、それを毎日、ごく短時間だけおこなってみてはどうだろうか、と思いついた。
これは自分自身のための音楽瞑想の時間であり、また、その音でだれかが思考を手放してマインドフルになり、一日を気持ちよくスタートすることの手助けになるかもしれない、とも思った。

明日からスタートする「音楽瞑想」は映像ファイルとしてYouTubeで配信する。
私が自分のピアノで即興演奏したものを録音し、それにビデオカメラで収集したプライベート映像を重ねて編集する。
やや手間のかかる作業なので、これから一日もかかさず毎日配信することを確約するものではない。
ひょっとして何日か間があくことがあるかもしれない。
しかし、基本的に毎日配信することが、私自身の継続のニーズとしてある。
お付き合いいただければ幸いである。

※「音楽瞑想」は「マインドフルな毎日」ブログにて配信します。

今年のはじめになにをかんがえていたか(大晦日に振り返る)

ブログを書いている人の多くが同意してくれると思うが、ブログを書きつづけていると一年前の自分のことばを簡単に振り返ることができる。
今年2014年になる直前の2013年大晦日から新年にかけてのブログ記事をちょっと読み返してみた。

毎年感じることだが、1年前のその日に、1年後の今日このようなことをやっていて、このような状態、場所にたどりついていることは予想もできなかった。
つまり、計画、予測、希望といったことに執着するのはあまり意味がない、ということだ。
世の中、なるようにしかならない。
確実にいえるのは、いまこの瞬間の自分自身のありように気づきつづけ、自分のできることを力をつくして取りくむことだけが、ひょっとして自分を最良の場所に連れていってくれるかもしれない、ということだ。
ただしそれも「かもしれない」という話にすぎない。

しかし、1年前の自分の文章を読んでみると、なんとまあ未熟なことだろう。
いまだって、これを書いている自分自身の未熟さをひしひしと感じているわけだが、1年前の自分とくらべて多少はましになったのか、あるいは逆に後退しているのか、はっきりいってまったくわからない。
未熟である、ということだけはわかる。
未熟で、未完成で、無知で、蒙昧で、取るにたらない存在であるということははっきりとわかる。
それがわかる分、成長しているのだと思いたい。

私は来年、58歳になるが、この歳になるまでなにをしていたのだろうと思うと、ギュッと縮んで消えてしまいたいような思いにかられる。
人間の寿命が500歳だったらいいのに、とも思う。
あと450年生きられれば、私もすこしはましな人間になれたかもしれない。
実際にはあと10年、20年、事故や病気がないとしても、そんなものだろう。

悔やんでいてもしかたがない。
私にできるのは、ただいまこの瞬間の自分自身にできることを、力をつくしておこなうことだけ。
取るに足らない私の経験と知識を、残り時間のなかで次へと伝えていくだけ。
そのことをかんがえると、ちょっとだけ、ちらっと一瞬、希望のきらめきが遠くに見えるような気がする。

「マインドフルな毎日」のご愛顧ありがとうございました

2014年元旦から、毎日連載してきたブログ「マインドフルな毎日」は、本日の12月31日号(Vol. 365)を持って終了いたしました。
これまでお付き合いいただいたみなさん、どうもありがとうございました。
ただの一日も欠かすことなく、奇跡のように書きつないでこれたのは、ひとえにみなさんからの声援のおかげです。
「読んでるよ」のひと声が私に勇気と力を与えてくれました。

せっかく365日間連載したので、ちゃんと最初から読んでなかったという方には、明日から最初の1月1日にもどって読んでいただけるとうれしいです。
またその前年に、やはりこれも毎日連載した「音読日めくり」というコンテンツもあり、これまた1日1項目ずつ1年間読めるようになっています。
「音読日めくり」はたまたま閏年だったので、366回分あります。

2015年はまたあらたな気持ちでお会いしましょう。
みなさんがマインドフルに新年を迎えられますように。

2014年12月29日月曜日

オーディオブックの収録を手伝ってもらった

今日は午前中からオーディオブックの収録があって、ゼミ生に手伝ってもらった。

午前中は野々宮卯妙の半七捕物帳「大阪屋花鳥」の収録。
ゼミ生の満里菜が来て、収録オペレーションの練習を兼ねた実際の収録。
オーディオブックの収録をめざしている朗読者が、別の人の収録のオペレーションをやってみるというのは、さまざまな意味で有益だ。
気づくことが多く、自分の収録にも生かせることが多い。
なので、自分が楽をしたいということではなく(むしろ手間が増える)、オーディオブック・リーダーにはオペレーションにも参加することをすすめている。

午後は森沢幸が来て、やはり半七捕物帳「槍突き」の収録。
こちらは奥田くんがオペレーションをやってくれた。
ここで伝えたのは、読み手のモチベーションやパフォーマンスを低下させないオペレーションの技術について。
一見簡単に見えるのだが、読み手のリズムに自分のオペレーションを同期させ、とんとんとノリのいい収録リズムをキープさせることが有効だ。
これは音楽においてグルーブを共有するような感性に共通する。
また、読み手を最大限尊重するようなリスペクトも重要だ。
すこしでも読み手をコントロールしようとか、見下したりする態度がこちらにあれば、その収録は悲惨なものになるだろう。

オーディオブックの収録・製作については、血肉を注いでここまでやってきたという自負があるのだが、それを独占しだれにも伝えない、というようなことはしたくない。
むしろ逆で、私が経験し獲得してきたものは、すべてつづく人たちに伝えきっておきたい、という願望がある。
そのための、オーディオブック収録・製作・配信のノウハウにかんするハンドブックを、年明け早々から書きはじめてみようかなと思っている。


また、それを教科書としたネットミーティングを利用したテレクラス(地方の方など自宅にいながらにして受講できる講座)をスタートさせる計画も、いまかんがえている。

トランジション茶沢カフェ@羽根木の家を開催します(1.20)

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トランジション茶沢カフェ with マリコランチ
~ 持続可能な世田谷のことを話そう ~

日時:2015年1月20(火)11〜15時(12:00~ランチ/13:00〜カフェ)
会場:羽根木の家(羽根木1-20-17 最寄りは新代田駅または東松原駅)

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イギリスの小さな街から生まれ、
日本の各地でもはじまっている
トランジション・タウン運動。

自分たちの住むまちを自分たちの手で
持続可能なまち・暮らし・社会へと
移行(transition)していこうという草の根運動です。

世田谷では2010年1月に立ち上げをし、
食とエネルギーの地産地消を目指し、
手づくり太陽光パネルの制作WSや利活用、
エネルギーシフトのシンポジウム、
世田谷育ちの野菜での地域マルシェや街歩き、
くるくる交換会などを開催したりしています。

地域を知ること、地域での出会い、
それぞれの顔の見えること、お互いを知ることを大切に、
他団体や行政ともつながり活動をひろげ、
昨年初夏には、市民協同発電所設立の
新たな活動も生まれています。

エネルギーシフトや食と農、地域流通の問題のほか、
人間関係のトランジションでもある
コミュニケーション・シフトの勉強会もおこなっています。

持続可能な世田谷のこと、ゆるやかにいっしょに
お話しできたらと思います。

トランジション・タウンのことを知りたい、
こんなことできたらいいなぁ、地域で仲間をみつけたい、
なんでもざっくばらんに、ワクワク、一緒にお話しませんか?

はじめての方の参加も大歓迎です♪
みなさまの参加をお待ちしています。

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日時:2015年1月20日(火)11〜15時(12:00~ランチ/13:00〜カフェ)
会場:羽根木の家(羽根木1-20-17 最寄りは新代田駅または東松原駅)

参加費:ランチからの参加2,000円
  カフェのみの参加は500円(会場費・お茶代として/その他持ち込み自由)

◆ スケジュール
11時 羽根木の家のガーデン部作業、井戸修繕作業
12時 ランチ
13時 トランジション・カフェ
15時のカフェ終了後はテーマごとの分科会などでの居残り自由。
17時くらいまでゆるりと開場しておきます。

お問い合せ・予約は、こちらのフォームより「お問い合わせ内容」に
「その他」を選び、「メッセージ欄」に「トランジションカフェ」
と記入し、何時から参加希望なのかもお知らせください。

主催:トランジション世田谷 茶沢会
協力:現代朗読協会「羽根木の家」

※当日の連絡は現代朗読協会「090-9962-0848」にお願いします。

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2014年最後のボイスセラピスト講座

昨日は午前10時から今年最後の2級ボイスセラピスト講座を開催した。
新規参加と再受講が混じっての講座。

2011年末からスタートしたボイスセラピストの育成講座だが、丸3年やってきて、資格取得者の数は増えたが、現場に出てきてくれる実務者がなかなか増えてこないという悩みがある。
が、昨日来てくれた人はみんな、現場に出ることや、音読療法そのものを仕事の取りいれたり活用していきたいという熱意があって、私もつい熱がはいった。

2015年はいよいよ、音読療法協会の法人化に取りくんでいこうと思っている。
現代朗読協会はNPO法人として申請し、その手続きに大変な苦労したおぼえがあるが、音読療法協会は一般社団法人かなとかんがえている。
トランジションの仲間でもある〈GQパワー〉というエネルギーシフトの問題を扱う団体も、昨年、一般社団法人になったので、手続きなどについて参考にさせてもらえるかもしれないし、身近にいることがなにかと心強い。

まあ、登記や事務的なことは重要ではないとはいわないが、活動の本質ではない。
2015年は法人化とともに、ぜひとも専任スタッフをおけるようにしたいということと、ボイスセラピストを仕事としてやっていける人を、なんとか複数人育てていきたい。
そのための環境作り、人脈やコネクション作り、啓蒙普及活動が、私の仕事だと思っている。
みなさんのご協力をお願いすることになるだろう。

なお、新年2015年最初の2級ボイスセラピスト講座は1月11日(日)に開催される予定だ。
詳細と申し込みはこちら

2014年最後のゼミ

一昨日12月27日(土)は羽根木の家で今年最後の現代朗読基礎ゼミを開催した。

いつものように、最初はゼミ生の近況や最近の気づきについて共感的に聞く。
この「共感的に聞く」というのは、表現を学ぶ場において非常に重要な態度だ。
お互いに共感し、尊重しあった関係でなければ、批判したり避難したり比較したり競争したりといういわば暴力的な関係が生まれ、安心してのびやかに表現できない。
萎縮したり自分の外側の基準をあれこれ計算しておこなう表現は、純粋ではないし、また自分の能力をのばすことを著しく阻害する。
現代朗読協会における私のもっとも重要な役割は、この場作りであったと思っている。
その意味では、私はすでにひと役終えたといえる。
27日のゼミを見ていてもそのことがわかる。
これからは私がいなくてもゼミは存続するだろうし、ゼミ生たちはみずから成長していけるだろう。

これからは私は自分自身のことをもっと丁寧にやらなければと思っている。
私は自分自身にまったく信頼がおけない。
というより、信頼がおける部分と信頼がおけない部分がごちゃまぜになっていて、自分でも相当混乱している。
この混乱の糸をすこしずつ解きほぐし、丁寧にからまりをほどいていく作業が、いま自分には一番必要なことだと感じている。
そのためには、自分という孤島に帰って、自分と向かい合うという孤独な作業が必要だ。
さいわい、私には「ものを書く」「音楽を演奏する」という作業手段を持っている。

最後の基礎ゼミの後半は、現代朗読の基礎トレーニング、そして参加者各自がやりたいことを自由に表現してもらった。
残れる人は残って、近所のパン屋でパンを買ってきて、いっしょに昼食。

新年は2015年1月8日(木)からゼミがスタートする。
いつでも体験参加ができるので、興味のある方はこちらをどうぞ。

2014年12月26日金曜日

羽根木の家でのママカフェと共感カフェ

昨日は羽根木の家で、午前中にママカフェこと「お母さんのための音読ケア」と、午後と夜に「共感的コミュニケーション勉強会」を開催した。

いずれも参加者は少人数だったのだが、その分、ゆったりじっくりと進めることができて、充実感があった。
もっとも、ママカフェは私が進行したのではなく、私は託児要員(託爺)として赤ちゃんの相手をしていたのだが、これはこれで楽しい。
とくに昨日は知り合いの料理人・マリコの1歳になったばかりの息子いくおくんの相手だったので、慣れていることもあって、幸せな時間をすごした。
おこぼれにあずかったKATの手作りスイーツもおいしくいただいた。

午後の共感的コミュニケーションの勉強会は、掘りごたつを囲んでじっくりと。
子育てのグループなどで組織運営の問題にぶつかり、コミュニケーションについていろいろ学んだり探したりしていたが、今年になってNVCを知り大変興味を持っている、という方が来てくれた。
ジム&ジョリのワークショップに出られたり、先日のIIT後の3トレーナーによる下北沢でのプレゼンテーションに参加されたとのこと。
勉強会に出るのは初めてだが、とても熱心に取りくんでくれていて、これからもきっと学びを深めてくれるのだろうなということが感じられて、うれしかった。
またお会いできるといいな。

この勉強会のはじめのほうで、自分がどういう立場でNVCをベースにした共感的コミュニケーションの勉強会をつづけているか、という説明をしているとき、自分自身でもこれまで漠然とかんがえていながらきちんと言語化できていなかったことがことばになって出てきて、ちょっとすっきりした。
それは、私がどういう人たちに共感的コミュニケーションをお届けしたいか、という「対象」についてのビジョンだ。
自分にとっては大事なことなので、これについてはあらためて書くことにする。

夜は草加の天然石ブレスレットのお店〈Jugem〉で共感カフェを主催してくれている川崎実雪さんが、娘といっしょに参加してくれた。
娘といっても、げろきょのゼミ生の満里菜なのだが、親子でいっしょに来てくれてうれしい。
彼女は音読療法にも関心を持ってくれていて、大学三年生なのだが、どうやらベルトコンベアに乗るようなコースで就職活動して企業に就職するより、自分の力で社会貢献できる道を模索しているようなのだ。


応援してあげたいと思う。

実雪さんと満里菜からクリスマスカードと、かわいいカエルのピンバッヂをいただいた。
うれしい。

白楽ないと・クリスマスイブ特別バージョン

一昨日12月24日は、毎月おこなっている白楽〈ビッチェズ・ブリュー〉での朗読と音楽のライブ「白楽ないと」だった。
クリスマスイブということで、なんとなく特別バージョンな感じの内容だった。
とくに、歌手がふたり遊びに来てくれて、歌ってくれたのも、特別な感じになって、楽しかった。

(写真はお客さんで来ていただいた川橋理俊さんが撮ってくれたものです)
午後6時前、出かける直前まで羽根木の家でオーディオブックの収録をしていたKATと、野々宮卯妙と三人で、井の頭線と東横線を乗りついで白楽に向かった。
駅前のドトールでかるく腹ごしらえ。

7時半に〈ビッチェズ・ブリュー〉に行ってみると、川橋さんがすでにいらしていた。
ネットのトラブルでこの半年くらいずっと音信不通になっていて、ちょっと心配していたのだが、相変わらずお元気なようすでうれしくほっとした。

店の杉田さんがあたらしいiPadとiPhoneを持っていたので、みんなでそれぞれ出してならべてみた。
iPad Air2 が2枚、iPhone 6 plus、iPhone 6、iPhone 5、iPhone 4とならべてみると、壮観。
しかし、これ全部Apple製品なんだよなー。
SONY好きだったのにな。

満里菜がお母さんの店からトナカイの着ぐるみをわざわざ持ってきてくれた。
生まれて初めて着ぐるみというものを着てみた。
ちょっと暑い。
演奏がはじまったら、どんなものを着ていようと関係なくなってしまうのだが。

満里菜もエプロンがけのサンタ衣装、かわいい。
KATも、店の手伝いにはいっていた松原さん(だっけな、名前まちがえたらごめんなさい)も、クリスマスを意識したファッションで、雰囲気を作っている。

ライブセッションは、ちょっと遅れてきた永倉秀恵を待って始まった。
今回はセットリストを作っておらず、なんとなく指名して、バラエティ豊かな演目になった。
ごく短い抜粋映像をYouTubeに公開したので、こちらからご覧いただきたい。

今回のライブ出演は以下のメンバー。

 野々宮卯妙(朗読)
 永倉秀恵(歌)
 KAT(朗読)
 照井数男(朗読)
 伊藤さやか(歌)
 川崎満里菜(朗読)
 水城ゆう(ピアノ)

楽しかったな。
とくに歌と朗読という声の表現が豊かで、贅沢な時間だった。

羽根木の家の大掃除とロードクパーリー

23日の天皇誕生日は羽根木の家の大掃除と、それにつづいてロードクパーリー(朗読パーティー)がおこなわれた。

世田谷の羽根木にある「羽根木の家」は現代朗読協会と音読療法協会の活動拠点になっているほか、ママカフェ、共感的コミュニケーションの勉強会、トランジション世田谷茶沢会のミーティング、コミュニティガーデンなどにも使われている。
なかば公共性のある場所であり、毎年、年末になると羽根木の家につながりのあるみんなに集まってもらって、大掃除を手伝ってもらうことが恒例になっている。
掃除が終わったら、持ち寄りの朗読パーティーになることも恒例だ。

今年も現代朗読協会のメンバーを中心に集まってくれて、まずは大掃除。
手分けしててきぱきと進んだので、おどろくほど効率的に1時間半ほどで終わってしまった。
これは新記録かもしれない。
玄関も縁側も座敷も台所も廊下もトイレもぴかぴかになって、とてもすっきり。

そのあとは座敷で宴会になった。
持ち込まれた食料も飲み物も豪勢で、まあ盛りあがること!
朗読ではテキスト表現で参加している奥田くんのクリスマステーマの短編をみんなで回し読みしたりした。

すべてのことは永遠につづかないとわかっているが、恒例の年末行事が今年も迎えられて幸せであった。
来年はどうなっているだろう、それはだれもわからない。

※現代朗読ゼミに体験参加ができます。1月の参加可能な日時など詳細はこちら

【YouTube】白楽〈ビッチェズ・ブリュー〉クリスマスライブ抜粋

2014年12月24日、クリスマスイブに白楽〈ビッチェズ・ブリュー〉でおこなわれた朗読、歌、即興演奏のライブセッションのもようから、ごくかいつまんで抜粋をご紹介します。

 野々宮卯妙(朗読)
 永倉秀恵(歌)
 KAT(朗読)
 照井数男(朗読)
 伊藤さやか(歌)
 川崎満里菜(朗読)
 水城ゆう(ピアノ)

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)
現代朗読はゼミが活動の中心になっています。
ゼミにはどなたでも、いつでも体験参加ができます。参加可能な日時など詳細はこちら

2014年12月25日木曜日

榎本英剛『本当の仕事』

以下は書評ではありません。
私的な覚書に近いものです。

というのも、コーチングの第一人者として知られる榎本さんによる、一読して「本気/本音」だとわかる本書については多くの人が関心を寄せておられるだろうし、すぐれた書評も書かれることだろうと想像できるので、私はこの本を手に取るにいたったごく私的な経緯と、榎本さん個人との関わりについて、自分自身の覚書として書きのこしたいと思っている。
もしそのことで榎本さんになにか不都合なことが起きなければいいがと願っているのだが、もしそういう事態になった場合は、この記事を丸ごと削除させていただきます。
身勝手な都合をどうぞご容赦願いたい。

今年2014年の12月あたまに、NVC(=Nonviolent Communication/非暴力コミュニケーション)の国際集中合宿である「IIT(International Intensive Training)」というイベントが清里で開催されようとしていた。
2007年ごろから私もゆるやかに関わっていた日本のNVCトレーナー招聘チームのコアメンバーがイベントをオーガナイズし、そのほとんどのメンバーも参加するという。
また、コアメンバーが種をまいてきたつながりのなかで、年末のこの時期に関わらず、全10日間という日程に関わらず総勢100名という参加者が結集することとなった。

私はある事情があって最後の瞬間まで参加を逡巡していたのだが、結局、爪の先を引っかけるような未練がましい形でなんとか参加することになった(多くの皆さんにご迷惑をおかけし、多大なサポートをいただいたことに感謝してもしたりない)。

そんなわけで、かなり(自分のなかでの勝手な決めつけとして)居心地の悪い気持ちで参加したIITなのだが、なにしろ100人という大所帯なので、情報伝達やお互いのコミュニケーションの便宜のために、6名前後の「ホームグループ」という小グループに小分けされた編成が作られた。
その私が所属するグループに榎本英剛さんもいらしたのだ。

私は不勉強にも、榎本さんのことを存じあげなかった。
が、私が榎本さんと同グループになったということをいうと、自然にいろいろなことを教えてくれる人が出てきた。
いわく、日本のコーチングの第一人者である、いわく、藤野のトランジションをリードしている、その他云々。
えらい人といっしょになったな、というところだが、実際にはすでに榎本さんとは口をかわしていて、とてもフランクで誠実な方という印象を受けていて、私のこともなんだか正直にかっこわるいようなことも含めて話してしまっていた。

なにかもう一定の地位を築いた方というより、いまだ自分自身を磨きつづけ、そのことによって自分の周辺や社会に貢献したい、というエネルギーをひしひしと感じとれるような、とても純粋な方のような印象を受け取っていた。

合宿の初日の夜、おなじ部屋に宿泊することになったのだが、榎本さんがパソコンを電源につなごうとすると、ACアダプターのコンセント部分のコードを家に置き忘れてきたことに気づかれた。
パソコンを充電できないことに困っておられるのを見て、私はひょっとしてと思って、持参のビデオカメラのACアダプターのコンセントコードをお貸しした。
すると、うまい具合にそれが使えたのだ。
けっこう大事な仕事のツールの一部を忘れてきてしまったうっかりな榎本さんに親近感を覚えると同時に(私もかなり大きなポカをしばしばやらかす)、彼にいくらかでも貢献できたことがうれしかった。

合宿の最終日に、自分の50歳の誕生日にこの本が出版されます、といって、ホームグループのみんなにひとりひとりにあてたメッセージ入りの見本をプレゼントしてくれた。
私も長らく商業出版で生活していたので知っているのだが、自著とはいえだれかに本を贈呈するというのは、それはそのまま自分が自費で買った本を差し上げる、ということだ(ただでもらえる見本は10冊程度しかない)。
著者は出版社から無限に無償で自著を提供してもらっているように思っている人がいるかもしれないが、そんなことはない。
自著とはいえ、著者は自分の本を人にあげたいとき、それを版元から多少の割引はあるとはいえ、自腹を切って買うことになる。

『本当の仕事 自分に嘘をつかない生き方・働き方』榎本秀剛/日本能率協会マネジメントセンター/1,500円

本書は人の一生の大部分をしめる「仕事」にかんする、榎本さんなりの重要な考察がこめられた本だ。
多くの人にとって気づきやヒントが得られるだろうと思う。
また私自身は、これをIITの期間中に贈呈していただいたことと関係があるかもしれないが、NVC(=Nonviolent Communication/非暴力コミュニケーション)との関係性において別の角度から読みとこうとしている自分自身に気がついた。

「自分に嘘をつかない生き方・働き方」は、そっくりそのまま、NVCにおける「自分のニーズに深くつながる」ことに通じている。
榎本さん、ありがとう。
近いうちにまたお会いして、ゆっくりお話できることを願っています。
私もまた、いまだ、自分の「本当の仕事」についてなやみ、かんがえつづけている者のひとりです。

 

2014年12月24日水曜日

セクシャルな親密さにおける共感的コミュニケーション

NVCの集中合宿「IIT(International Intensive Training)」でのセッションのひとつで、私の目をとくに引くものがひとつあった。
ロバート・クルズィスニクが提供したセッションで「セックス、親密さについての選択」という内容だった。

私の記憶では、これまでNVCのワークショップでセックスについて直接あつかったものはなかった。
もちろんNVCは人間の完成性についての学びの場なので、セックスについてまったく出てこないということはない。
しかし、それそのものをテーマにすえたワークはなかったように記憶している。
すくなくとも、私がかかわった日本で開催されたワークショップのなかでは。

興味をひかれて参加してみた。
内容はとてもシンプルでわかりやすいもので、ワークといってもとくにむずかしいことをやるわけではない。
その上、非常に個人的なテーマでありながらワークの場で個別の体験を話す必要はなく、自分のこころの内だけで処理しながら進めていけるので、安全、安心も保証されていた。

ある性的親密さが存在するシチュエーションにおいて、その人が、あるいはその相手が、なにを大切にしているか、またそのときあえてチョイスしなかったニーズはなにかについて調べてみる。
これは小グループになってお互いに聴き合う形でおこなわれたのだが、各グループともに驚きとともに発見があったようだ。
私が参加したグループでも、まず最初に驚きがあり、発見があり、そしてこのことが意味する可能性について想像するとわくわくした。

たとえば長年連れ添った夫婦とかパートナーの関係において、性的な親密さはある種慣れ親しんだ、ときには慣れきっためんどうでうとましい行為に堕してしまうことがあるが、しかしNVCでいうところのニーズレベルでそこに光をあてると、どれだけ多くの大切なことが隠されているのか気付かされて、かんがえてあらためてしまうのだ。
性的親密さにおいてもニーズレベルに意識を向けることで、パートナーとの関係のクオリティを大事にしていくことができる可能性を知らされた。

簡単なワークで気づくことが多かったのだが、だからこそ自分でもやってみて勉強仲間とシェアしてみたいと思った。
私がおこなっている共感・声カフェなどで、近いうちにひとつのテーマとして取りあげ、ぜひともみなさんといっしょにやってみようと思っている。

NVCをベースにした共感的コミュニケーションの勉強会「共感・声カフェ」は、年内にあと3回ある。

12月25日(木)15~17時(昼の部)/19~21時(夜の部)@羽根木の家
12月26日(金)夜の横浜共感カフェ@神奈川県民センター

2014年12月22日月曜日

ひさしぶりにみっちり韓氏意拳

昨日は月に一回開催している羽根木の家での韓氏意拳の講習会だった。
年末のせいなのか、あるいは私の告知方法が不備なのか、それとも私があまりに韓氏意拳をしつこく推奨するので知り合いはへきえきしてしまったのか(笑)(←そうは思いたくないが)、昨日は参加者が少なく、結果的に大変密度の濃い稽古ができてありがたかった。

昨日は数日前からひいている風邪がなおりきらず、ともすれば不快な咳が出たり、さらに前から傷めていた腰の右後ろの筋肉(妙な姿勢で重いものを持ちあげようとして、おそらく広背筋の下部を傷めた)の痛みが残っていて、まったく万全とはいえない体調だった。
そのせいで、自分の身体への注目がうまくいかず、あれこれやってみるしかなかった。
そのことが、逆におもしろいことを引きおこしたように思う。

体調が万全のときは、無理なく集中して、韓氏意拳でもっとも重要とされている「状態」にはいっていくことが比較的容易(だと思っている)なのだが、万全でないと「状態」にはいることがうまくいかず、そのことがかえって自分自身の「できない」ことに注目するきっかけになる。
そもそも我々は、自分の思うようにはできないし、「思うように」ということそのものが幻想なのだが、そこにあるリアルな(たとえ不調であれ)身体に真っ正直に向かうとき、思いがけない発見がある。

昨日は不調ながら、自分が全身で呼吸しているように生命活力そのものを感じることができた瞬間がたしかにあったし、そのことがかつてないような種類のおもしろさを感じてびっくりした。
また、私の知らずにおこなっている癖のようなことにも気づくことができた。
収穫の多い講習会であった。
ご指導いただいた内田秀樹先生には感謝したい。

次回の羽根木の家での韓氏意拳講習会は、年明けの1月12日(月/成人の日)の予定です。
詳細はあらためてお知らせします。

2014年12月19日金曜日

NVCを伝えるとき/使うときの注意

IITの終盤に、
「この合宿が終わってもとの生活にもどっていくとき、IITでのすばらしい経験を人に伝えたくなるでしょう。でも気をつけてね。私たちがかえがえのない時間をすごしたように、残してきた人々にもおなじようにかけがえのない時間があったということを忘れないで」
と、キャサリン・シンガーがいったのが、とても強く心にひびいた。
キャサリンは実際に、 参加者が日常にもどったとき、まわりの人々にどのようにNVCやIITの経験を伝えたらいいか、という実践的なセッションもおこなっていた。

また、マリアンヌ・ゴスリンやロバート・クルズィニクも(英語ネイティブ圏出身ではないせいかもしれないが)、NVCでつかわれる独特の言葉使いについて注意を払うようにいっていて、セッションの途中でもしばしばNVC用語を使わずに共感することをいっていた。
たとえば「ニーズ」とか「authenticity(真正さ、本物であること)」といった用語だ。
また、共感するときの「あなたが◯◯◯(感情をあらわす言葉)なのは◯◯◯(ニーズをあらわす言葉)がそこなわれているからですか?」といった構文を使うことも、人々に違和感をもたらし、警戒されることもあることに注意しよう、という。

たしかに私自身を振りかえって、最初にNVCについて学んだとき、その原理や方法はすばらしいと思ったのだが、言葉使いや構文には強い違和感をおぼえた記憶がある。

日本で最初にNVCを学んだ人たちは、当時、日本語の資料がまったくなかったので、マーシャル・ローゼンバーグの著書(英文原書)などを読むしかなかった。
また、公認トレーナーが日本人にはいなかったので(これはいまでもそう)、より積極的な人は直接アメリカなど海外に行って、リーダーシップ・プログラムやIITやワークショップに参加していた。
つまり、英語ができる人たちがまず最初に学んだのだ。
この人たちにはおそらく、ネイティブ日本人には違和感の強い用語や構文が、それほどまでの違和感はなかったのではないだろうか。

日本ではまず、この人たちが英語のできないネイティブ日本人に教えた。
私が感じたのと同様、最初に強い違和感をおぼえる人も多いのではないだろうか。
実際にそれが原因で「使えねー」と思ってNVCを学ぶのをやめてしまった人がいることを、私は知っている。

数年前、私もNVCを広めることに貢献したいと思いはじめたとき、まず私がやりたいのはこの違和感をなんとか取りのぞくことだった。
そして「共感的コミュニケーション」という名称で勉強会を開きはじめ、また同タイトルの本も書いた(日本語ネイティブでNVCについて書かれた最初の本だと思う)。
多くの人が読んでくれたし、勉強会にも初心者の人が多く来てくれる。
今回のIITでも、私の本を読んだという人に何人も出会ったし、またわざわざ「著者に会えて来たかいがあった」とまでいってくれた方もいる。

しかし、まだNVCを知らない、英語ができない日本人に向けて、違和感なくNVCを伝え、また日常でも使えるようにするという私のミッションは終わっていない。
それどころか、IITを終えてますます、NVCを日本語でも「使える」ものにする作業の必要性を痛感している。
始まったばかりだ。

また、ちょっとやってみたいと思っていることがもうひとつあって、それは「ネット社会におけるテキスト(メールやSNS)での共感的コミュニケーション」の可能性についてさぐってみたい、ということだ。
NVCではテキストでの共感についてとても注意を払っている。
警戒しているといってもいいくらいだ。
トレーナーによっては、テキストでは共感できない、といいきる人もいる。
しかし、ある程度は可能性があるんじゃないかと私は思っている。
ま、これは余談である。
興味がある人がいたら、いっしょに勉強会をやってみましょう。

2014年12月18日木曜日

教えない教えかた、仕切らないファシリテート

IITではホルヘ・ルビオというトレーナーが台風の目だった。
彼がおこなうセッションは初日から大人気、話題沸騰で、毎回たくさんの参加者が来て盛況だった。
私は彼が2011年に来日したとき、招聘チームの一員だったのと、買い物に付き合って東京を案内したこともあったりして、親しく感じている。
今回も、コロンビアのボゴタにいる彼の病気のお父さんのために、日本の歌をみんなで歌ったりコロンビアの有名な曲をホルヘが歌うのに伴奏をつけたりして、とても喜んでもらえたのが私もうれしかった。

彼からは本当にたくさんのことを学び、また影響を受けたのだが、今回のセッションのなかでもっとも印象に残った教えのひとつを紹介したい。
それは「教えない教えかた」であり、「仕切らないファシリテーションの方法」だ。

彼は「Vivencia(ヴィヴェンシア)」ということをとても大事にしていて、それはちょっと言葉で説明するのはむずかしいのだが、いまこの瞬間の自分自身のいきいきした感じ、感情とニーズがいきいきとしている状態とでもいおうか、とにかくうれしいも悲しいも、怒りも喜びも、全部ふくめて自分の生命が発している活力のことで、そこにいつもつながって自分と相手に正直に生きることを、ホルヘは教える。
NVCを伝えるときも、彼はまさにそれを体現していて、テーマはあってもこまかいカリキュラムや進め方は決まっていない。
参加者と彼のあいだで起こるリアルタイムのいきいきした感覚やできごとをぱっとキャッチして、そこからレクチャーが動いていく。

これはやろうとしてもなかなか難しくて、いつも自分自身のいきいきした状態につながっている必要があるし、また参加者のその状態もキャッチできるとても鋭敏な感受性と技術が必要になる。
たとえ参加者が無口で、無反応で、どよんとしているように見えても、その内側でうごいているヴィヴェンシア(ひょっとしてなにかに対して非常に怒っていて、その怒りを必死に抑えているのかもしれない)をキャッチする能力が必要になる。
相手のヴィヴェンシアをキャッチするためには、自分自身のヴィヴェンシアにしっかりとつながり、また感受性が外にむかって無防備にひらいていることが必要だ。
これはやってみるとわかるが、とてもこわいことでもある。
相手を信頼できる大きな勇気がいる。

自分のよく知っている知識や技術を教えようと、ある種の高みから人にものをいっても、けっしてそのことは相手に伝わらない。
自分が相手とおなじレベルに立ち、無防備で、相手を信頼し、自分自身を差し出したときにはじめて、相手は自分を受け取ってくれるのだという。

ファシリテーションにおいてもそうで、ものごとを仕切ろう、人をコントロールしようという意識がすこしでも働くと、人は動かないし、おたがいにつながることもできない。
ファシリテーターが正直で、無防備で、自分の弱みや不安をさらけだしたとき、その場につながりが生まれ、いきいきと動きだすのだという。

ひと前に出たとき、我々はつい、格好をつけたり、自分を有能に見せようとしたり、欠点や弱みを隠そうとする。
それは自分が批判されたり攻撃されたりすることが怖くて、いわば防御の姿勢にはいっているわけだが、防御のかまえをしている相手に人はつながることができるだろうか。
防御をとき、かまえを開いたとき初めて、人はだれかとつながり、正直で誠実な交流が生まれるのだ。

ホルヘの教えを聞いたとき、私は、自分ができない、わからないことがたくさんあっても、それを正直に差しだして相手に教えをこう姿勢を持つことで、教える場に立つことができると思った。
一時は共感的コミュニケーションを教えることをやめようと思ったこともあったし、いまも「教える」のではなく「ともに学ぶ」場にしたいと思っているが、ともかく自分が持っているものをただ差しだし、自分の知らないこと、できないことも正直に開示し、受け取る準備をした上でその場に向かいたい。

IITからもどってすでに何度か「現場」に立つ機会を持てている。
ホルヘからもらった気づきを心がけながらその場に立ったつもりだが、どうだっただろうか。
まだまだ練習はつづく。

NVCをベースにした共感的コミュニケーションの勉強会「共感・声カフェ」は、年内にあと3回ある。

12月25日(木)15〜17時(昼の部)/19〜21時(夜の部)@羽根木の家
12月26日(金)夜の横浜共感カフェ@神奈川県民センター

昨日のカフェ・オハナでの共感カフェ

昨夜は三軒茶屋の〈カフェ・オハナ〉で共感的コミュニケーション・ワークショップ・ミニライブ付きをおこなってきた。
隔月で定期的におこなっているもので、もう三年目くらいになるはずだ。

夜7時半スタートだったので、6時半すぎに羽根木の家を出た。
その前の時間に、ちょうどIITの振り返りのひとつとして「教えないという教えかた、仕切らないというファシリテート」というブログ記事を書きかけていて、それはトレーナーのホルヘから教わってことなのだが、その内容といつもいきいきとしたホルヘという人のことを思いだしながら行ったので、オハナに着いたときもなんだか自分がホットな感じがあった。

毎回、がっちりしたカルキュラムは作らないのだが、昨夜はとくに「こうやろう、ああやろう」という予定を全部捨てて、参加された方の顔を見て、そこでなにかフレッシュなものが感じられればそこに向かっていこうと決めた。

全員女性で(男どもはなにをしてるんだろう?)、IITで自分が出られなかったセッションのシェアを聞きたいと参加してくれた久美子さんをのぞいてほぼ全員が共感的コミュニケーションにはまったく初めて接する方ばかりだった。

それぞれのお声を聞いているうちに、何人かの方から伝わってくるものがあった。
職場の仲間とのぎすぎすした関係に困っている人の話を聞いたり、ほんの入口ではあるけれど実践的なワークをやってもらったりした。
最後に野々宮卯妙が宮沢賢治の「めくらぶどうと虹」を朗読し、私はミニキーボードをMacBookにつないで音をつけた。
ここでも、表現をどう受けとるか、という話をお願いをさせてもらった。
参加のみなさん、どうもありがとう。

年内の共感カフェはあと3回ある。

12月25日(木)15〜17時(昼の部)/19〜21時(夜の部)@羽根木の家
12月26日(金)夜の横浜共感カフェ@神奈川県民センター

なお、カフェ・オハナの次回共感カフェは、2月17日(火)夜です。

2014年12月14日日曜日

今週は共感カフェがふたつ開催

今日・日曜日の午後も含め、今週は共感カフェがふたつ開催される。
今日・12月14日(日)午後3時から開催の、草加の天然石ブレスレット専門店〈Jugem〉での共感カフェ。
これはピアノ演奏のミニライブ付きだ。
詳細と申し込みはこちらから。

もうひとつは12月17日(水)夜7時半から開催の、三軒茶屋〈カフェ・オハナ〉での共感的コミュニケーション・ワークショップで、こちらもミニライブ付きの予定。
詳細と申し込みはこちらから。

共感的コミュニケーション学習者にとって有効な、そしてコミュニケーション能力をさらにパワフルにするいくつかのあたらしい方法を学んできたので、参加のみなさんにもシェアしたいと思っている。

2014年12月12日金曜日

IITでのボイスコーチング

IIT(International Intensive Training)ではなにかしら自分が貢献できることを自由に提供していいことになっていて、私はボイスコーチングのショートワークを提供している。
10名近い方が受けに来てくれた。

さまざまなニーズがあり、それらに私のスキルで貢献できたり、いっしょにかんがえたり試してみたりするうちに解決したり、あるいは日々の練習法がわかったりして、私もうれしい。
おこなってみてわかるのは、自分の声のことについて曖昧な不安を持っていたり、大きな悩みを持っている人が本当に多い、ということだ。
100名という集団のなかで、しかも忙しいプログラムの合間に受けに来られたわけだから、世間一般ではどれほど多くの人が声の悩みを持っているのだろうか、と思う。
そういう人たちにすこしでもお役に立ちたいというのが、私の望みだ。

なかには悩みではなく、より楽しく歌いたいという人たちがいて、ピアノの前でグループレッスンもおこなった。
これも楽しかった。

感想をいただいた人もいるので、紹介したい。

◎音の出し方ときき方の話と思っていたのですが、身体全体への注意が必要なのが、とても面白かったです。また、仕組みが分かると、変われる期待が高まる実感があったのがうれしいです。

◎今日のセッションで心に響いたことは、声を出すという行為に「身体が参加する」。これって人生全てに通じるんじゃないかと感じます。発声ひとつとっても身体全体が関わっていること、それを身体的に管肉・骨格の働きと共に説明して頂き、実に明解でした。まだまだ学びたくなりました。

◎声のカウンセリングをしてくれてありがとう。いまの自分の声のあり方を、自分で選んでいたことに生まれてはじめて気づいてすごく自由な気持ちになりました。


※水城がおこなっているボイスコーチングの詳細はこちら

2014年12月9日火曜日

輪にはいることの違和感(というかほとんど恐怖心)

あんまりこういう人はいないと思うのだが、自分のことで気づいたことがあるので、書いておこうと思う。
個人的な話なので、興味がない方はスルーしてください。

なにかのワークショップなどに出るときに、平等や公平性、フラットな関係性、お互いの顔が見える関係性を大切にするために、講師をかこんで全員が輪を作ることがある。
私がおこなうワークでもそういうふうにすることが多い。
実はこれが苦手なのだ。
正確にいえば、この輪にはいることに強い違和感があって、それはほとんど恐怖心に近いものがある。

今回IITに参加して、コミュニティ・ミーティングという大きな輪になっておこなうイベントがあったのだが、これは100人という巨大な輪だ。
ここにはいることにはかなりの抵抗があった。
幸い、音響担当がいないということで、ミキサー卓のところに張りついてマイクの音量の調整など音響関連の仕事をすることになったので、輪から抜けることができた。
とてもほっとした。

この感じは身に覚えがあった。
高校生のとき、朝礼のときに全員整列して校歌を斉唱するのだが、私はピアノが弾けるのでピアノ伴奏を担当していた。
整列から抜けてピアノに向かっていることがどれだけうれしかったか。

私が必要としているのは、どうやら集団のなかで自分の行動が強制されたり制限されたりしないこと、ある程度自由でいられること、自分ひとりのスペースがあることらしい。
これはかなり強いニーズであるという自覚が、最近になって生まれてきている。
集団行動を強制されたり、要求されたり、期待されたりすることで、私のひとり自由でいられることの安心がかなり強く侵害される。

幸い、IITはどんな場合であれ、ひとりひとりが自分のニーズを満たすことを全員が許してくれる場なので、わざわざ音響係にならなくても輪にはいることが嫌だったらそこから抜けることが許されるだろう。
いつでもそういう場にいられれば安心なのだ。
私が主宰している現代朗読協会もそういう場でありたいと思う。


この安心が保障されたとき、人はとてもいきいきと能力を発揮したり表現できるのだということを、いま身をもって実感している。

2014年12月7日日曜日

Audi新宿でのクリスマスコンサート、終了

今日は清里・清泉寮から一時帰宅して(ってまるで病人か囚人みたいだ)、 Audi新宿ショールームでのクリスマスコンサートをおこなってきた。

はるのさんから借りた車にデジタルピアノなど演奏機材を積みこんで、午後3時すぎに羽根木を出る。
あっという間に新宿に着いて、機材セッティング。
演奏メンバーは歌の伊藤さやかと Yuko Lino、カホンのKeiの4人。

16時からファースト・ステージ。
ナレーターでげろきょのゼミ生でもある森沢幸が、ご主人と娘をともなって一家で来てくれた。
うれしいなあ!
ご主人はとってもいい感じの方で、4歳のお嬢ちゃんもかわいいのなんのって。
ご主人にも幸さんにも、どちらにも似ている。
演奏は楽しんでもらえたのだろうかな。

ほかにも、フェイスブックで現代音楽の村田厚生さんつながりで知り合ったNaomiさんが来てくれた。
音楽というより、絵やハンドクラフトのほうで趣味が合って、いろいろ話をさせてもらった。
ゼミ生のあけみさんも来てくれた。

段取りがある音楽なのに、リハーサルが少ししかできなくて、けっこうボロボロだったのだが、お客さんもお店のスタッフの方も暖かくて、ミスも含めて楽しくやらせてもらえたのがありがたかった。
終了後、店長の星野さんとちょっと話ができたのだが、お店をできるだけオープンな場所にして、商売とは別に楽しくて安心な場所にしたいのだ、という心意気にこちらのこころも暖かくなった。

明日は早朝に出発して、清里にもどる。
今週いっぱい、日曜日まで、IITの合宿に集中。

IITスタート、熱中セッション続々と

昨夜、清泉寮のIITプログラムを終えてから、はるのさんの車を借りて、夜、羽根木までいったん戻ってきた。
今日は伊藤さやかから頼まれたAUDI新宿ショールームでのクリスマスコンサートがある。

一昨日・5日からスタートしたNVC集中合宿IITは、今日は三日めを迎えている。
初日は夜に全体ミーティングがあったのみで、実質的には昨日から本格的にプログラムがスタートしている。
会場の清泉寮はすばらしい施設で、スタッフからも気配りをよくしてもらって気持ちがいい。
外はかなり寒いが、景色は最高だ。
昨日の朝は、朝焼け富士山をバックにダイヤモンドダストが舞っていた。

私は昨日は、午前中にマリアン・ゴズリンのセッションにまず参加した。
マーシャル・ローゼンバーグとともに長く活動してきた彼女は、私たち人間はさまざまなことを教えてくれるすぐれた「身体」というシステムを自然から授かっている、それをラッキーだと思う、というところからNVCを説く。
聴いていて何度も、韓氏意拳の教学を連想して、腑に落ちるところが多い。
また、NVCのプロセスを大切にしながらも、あくまで「自分の言葉で」表現することも大切にしていて、これも最初は英語で説かれたNVCを日本語で学んでいる我々にとって大きな学びとなった。

今回、私はスタッフではないが、できるだけお手伝いをしようと思って、まずはトレーナーやスタッフもいれて総勢100名超の顔写真をバーバラと協力して撮り、全員の分をプリントアウトして自己紹介プレートを作ってもらうお手伝いをしている。
これがなかなか手間のかかる作業で、時間を見つけてちょこちょことやっていたのだが、昨日の夜、ようやく全員の分が終わった。

昼食後すぐは、毎日決められているのだが、ホームグループという小さな集まりがある。
これは全日程を通して固定されているメンバーで、私のところには男性4人、女性2人がいる。
昨日の集まりでは、合議でグループ名が「気晴らしドルフィン」と決まった。
すこしずつお互いのことがわかってきて、つながりが生まれてくる過程がおもしろい。
私のグループには富士野のトランジション活動をされている榎本ヒデさんがおられて、これからいろいろな話ができそうで楽しみだ。

午後はひさしぶりに再会できたホルヘ・ルビオのセッションに参加した。
相変わらずユーモアたっぷり、破天荒、切れのいいトークとやりとりで、私は初めてではないが、初めて参加した人は目を丸くしていたようだ。
ホルヘのセッションは人気があって、みんなの話題をさらっていた。
そして、内容もこれもNVCなのかと驚くような切り口で、気づきと学びの多い時間だった。

夕食前には全体ミーティング。
そして清泉寮の、とても気遣いの行き届いたおいしい夕食。

前日、宿泊しているコテージが寒くてあまり眠れず、かなり眠かったのだが、がんばって夜のセッションにも参加してから、気合をいれて凍結した路面に気をつけながら、深夜に羽根木の家に無事に帰着した。

2014年12月5日金曜日

IIT初日、清里へ

今日からNVCの国際集中訓練合宿IIT(International Intensive Training)が清泉寮ではじまる。
初日の今日はハワイから昨夜到着して羽田のホテルに投宿しているはずの国際公認トレーナーのジム&ジョリ夫妻をピックアップして、清泉寮まで連れていくアテンド役を引きうけていた。

前日にメールで待ち合わせ場所や時間を送ってあったのだが、返信がなかったのでちょっと不安なまま、とにかく午前5時 起き、6時の電車に乗って羽田空港に向かう。
7時すぎに着いたはいいが、投宿先のロイヤルパークホテルは最近できたばかりらしく、まったく案内が出てなくてちょっと迷ってしまった。
ロビーにたどり着いたが、ジム&ジョリの姿はない。
フロントの人に頼んで、宿泊名簿を調べてもらったら、たしかに泊まっているという。
ほっとして連絡を取ろうとしたところへ、ふたりが現れた。
よかった。

かなり安心して、3人で移動開始。
京急で品川へ、山手線で新宿へ。
平日の朝だが、予想していたよりずっと電車がすいていて助かった。

新宿にはバスの出発時間より40分も早く着いたので、バス乗り場の横のヴェローチェでコーヒーを飲みながら一息。
バスに乗って清里まで、交通は問題なく、こちらも予定時間より30分以上早く、清泉寮に到着した。

すばらしい天気だ。
標高が1400メートルくらい。
雲が近い。
このあと午後5時からIITのチェックインがあって、今夜から合宿スタート。
トレーナーとスタッフはすでに昨日から来ていて、ミーティング中。
ホルヘもロクシーもバーバラもいる。
うれしい。

2014年12月4日木曜日

【YouTube】現代朗読基礎ゼミ抜粋

2014年12月4日の午前中におこなわれた現代朗読の基礎ゼミのもようから、ごくかいつまんで抜粋をご紹介します。

現代朗読のゼミは、基礎トレーニングをおこなうほか、参加者それぞれの気づきや疑問をシェアしていっしょにかんがえたり、それぞれがやってみたいことを持ちよって自由に試みてみるという、共感の場で、笑いこそあれ、批評・批判・ダメだしはいっさいありません。
みんなが安心して自分の表現を試みてみることができる場です。

視聴はこちら(下の画像をクリック↓)
どなたでも、いつでも体験参加ができます。参加可能な日時など詳細はこちら

水城ゆうのボイスコーチング

私・水城がおこなっている個人セッションを、最近「ボイスコーチング」と呼んでいますが、その内容について整理してみましたので、あらためてご紹介しておきます。

ボイスコーチングとは、

 ことば、音声を軸に表現、コミュニケーション、
 ありようや生き方そのものにもアプローチする、
 コーチングセッション

のことです。
コーチングは、文字通り「coach」すること、すなわち対話によって問題や悩みを解決にみちびき、ときには目標やありようをともにさぐるパートナーシップの技術です。
ボイストレーナーとも違います。
私・水城ゆうはこれまでの経歴と経験を生かし、ボイスコーチングというユニークな手法を確立し、またそれを生かしてみなさんに貢献したいとかんがえています。


◎ふたつのコースを用意しています

 1. 表現コミュニケーションコース

 つぎのような方におすすめします。

 ・自分の声に自信のない方
 ・ひと前であがってしまって上手に話せない方
 ・緊張すると早口になったり言葉につまってしまう方
 ・人の話をしっかり聞けないと思っている方
 ・コミュニケーションに苦手意識のある方
 ・影響力のあるプレゼンテーションをしたい方

 2. 音声表現プロコース

ナレーターや声優、アナウンサーといった音声表現のプロフェッショナル、またはそれをめざしている方のためのコースです。リップノイズやオーディション対策といった具体的なターゲット設定から、業界で生きのこるための唯一無二の表現者になるためのコーチングまで、さまざまなニーズに応えます。


◎受講方法

まずは無料のオンラインセッションメールでの問い合わせでアプローチしてください。
その後、つぎの選択肢のいずれかに進んでください。

 1. 無料セッション(20分間)をそのまま続けて60分単位の有料セッションを受ける。
 2. 日時をあらため、60分単位の有料オンライン個人セッションを受ける。
 3. 日時をあらため、対面での60分単位の有料個人セッションを受ける。
  会場は東京世田谷の「羽根木の家」です。

有料セッションはオンライン、対面、いずれも60分1万円(税込)です。
お支払い方法は現金、銀行振込、カード決済、PayPal決済などが選べます。

無料のオンラインセッションはほぼ毎日、Skypeのビデオチャットで受け付けています。
アプローチ方法についてはこちらをご覧ください。


◎水城ゆうプロフィール

ピアニスト、分筆家。
NPO法人現代朗読協会主宰、音読療法協会オーガナイザー。韓氏意拳学会員。
朗読と音楽による即興パフォーマンス活動を1985年から開始。また、1986年には職業作家としてデビューし、数多くの商業小説(SF、ミステリー、冒険小説など)を出している。しかし、現在は商業出版の世界に距離を置き、朗読と音楽を中心にした音声表現の活動を軸としている。
2006年、NPO法人現代朗読協会設立。ライブや公演、朗読者の育成活動を継続中。数多くの学校公演では脚本・演出・音楽を担当。
2011年の震災後、音読療法協会を設立。音読療法士の育成をおこなうとともに、音読ケアワークを個人や企業、高齢者福祉施設、東北の被災地支援などで幅広く展開している。
詩、小説、論文、教科書などの執筆も精力的におこなっている。

website : http://yuumizuki.blogspot.com


◎参考文献その他

電子書籍および紙本
『ボイスセラピー・ハンドブック』
『音読療法の基礎』
『共感的コミュニケーション〔入門編〕』
『共感的コミュニケーション〔応用編〕』

ブログ記事
「ボイスコーチング、やってます」
「今日のオンライン個人セッションは「早口」の悩み」
「オーディション&リップノイズ対策の個人セッション」
「個人セッション質問:何回受ければいいのか」


上記記事はこちらのプログページから常時更新・閲覧できます。

2014年12月3日水曜日

クリスマスコンサートのリハ、半七捕物帳収録、壊れた井戸ポンプ

Oeufs(うふ)の相方歌手・伊藤さやかから頼まれて、12月7日のAudi新宿のクリスマスジャズコンサートに、ピアノ演奏で参加することになった。
一昨夜はそのリハーサル。
伊藤さやかのほかにLinoさんというヴォーカルと、けいくんというカホンの四人でやることになった。
合わせたのは15曲ほど。
まったく初めてやる曲が半分くらいあって、楽譜もけっこうややこしく、自信がないものもあるが、まあ当日は楽しんでやりましょう。
こういう仕事はひさしぶりだ。
コンサートは3回ステージで、16時、17時、18時からそれぞれ20分ずつくらいやる予定。
無料コンサートなので、お時間のある方は遊びにいらしてください。

昨日は午前中から半七捕物帳のオーディオブック収録。
まずは森沢幸で「槍突き」という作品を、野々宮卯妙に手伝ってもらって。
彼女はことのは出版のオーディションに参加して、その後私の個人レッスンを受け、さらに現代朗読協会のゼミ生にもなり、今日までオーディオブック収録のための技術と表現力をみがいてきた。
といっても、技術面での問題はすくなく、オリジナリティを重視した表現力の向上に注力してもらっていた。
おかげで昨日の収録ではいきいきと楽しいコンテンツが生まれつつある手応えがあって、私もうれしく感じた。
この期間の彼女の成長は、今後も生きてくるはずだと確信している。

午後はゼミ生の唐ひづるの収録。
「冬の金魚」という作品。
前回、1節と2節を収録したのだが、2節にデータの不備があって、2節からやりなおしてもらう。
かなりねばって、最終節の4節まで収録を終えることができた。

収録のあいだにトランジションの仲間の和食ちゃんとGQパワーの大島さんがいらして、壊れた井戸ポンプを分解して調べてくれた。
結局、いくつか古くなって機能しなくなった部品があることが判明。
そのあと、部屋にあがってもらって、節電・発電関係の話をしばらくした。
興味深い話もあって、楽しかった。

唐ちゃんからいなか餅というあんこ部関連お菓子を差し入れてもらった。
ゴマと塩がきいていておいしかった。

みんなが帰ってから、夕方にボイスコーチングの個人セッション。

※現代朗読ゼミに体験参加ができます。12月の参加可能な日時など詳細はこちら

2014年12月2日火曜日

ボイスコーチング「早口、緊張、浅い呼吸」

今日はオンラインではなく、直接羽根木の家においでいただいてのボイスコーチングをおこなった。
40代の会社員の男性。

部下や顧客になにか大切なことを伝えるときや、時間がかぎられた重要な会議において、内容が大切だと思えば思うほど不必要に緊張し、早口になって伝わりにくくなったり、言葉が不明瞭になって聞き返されたりして、あせってしまうという問題についての対処法。

あせったり緊張することで、まず自分の身体にどのような現象が起こっているかを客観視してもらった。
呼吸が浅くなったり、いそいでものをいおうとしたり、相手や自分自身にきちんと意識が向いていないといった現象が起きていることは、自覚されておられるようだったので、実際の場面でなにができるかをいっしょに検討してみた。

ここで役に立つのは共感的コミュニケーションだ。
自分の感情や現象に目をむけ、それがどのようなニーズから起こるのかを把握できれば、対処法も明確になってくる。
たとえば早口をなおすには、対症療法的には「ゆっくりしゃべる練習をする」などといった対処法がかんがえられるが、それは最終段階でおこなうことにして、より根源的な部分の「なぜ早口になってしまうのか」という部分に注目することで本質的な解決を見出そうというのが、私のとっている方法だ。

最終的には、今日も呼吸法や話し方、言葉の明瞭さを作る練習法などをいっしょにやったが、より重要なのは自分自身に起きている現象の客観的把握であるということを理解してもらうことにつとめた60分であった。

※水城ゆうのボイスコーチングについては、こちらをご覧ください。