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2019年2月28日木曜日

アイリッシュウイスキーをテイスティンググラスで楽しむ

このところ、絶対的禁酒とか断酒というわけでもないのだが、ゆるく飲酒を控えていた。
アルコールはエンプティカロリーといって、栄養素はないけれど純然たるエネルギーとして消費されるので、飲むとその間、糖質や脂質は消費されずに貯めこまれてしまう。
また、アルコールが分解されるときにできるアセトアルデヒドは筋肉の合成を阻害するので、せっかくやっても筋トレの効果が薄れてしまう。

とくに飲まなくても不都合はないし、飲まないと頭がクリアだったり、指先がきちんと働いたりするので、ピアノを弾いたり編物をする者としては夜まで作業ができるという利点もある。
そんなわけで控えていた。

しかし、20代のはじめのころはバーテンダーをやっていたくらいで、酒類は好きなのだ。
あまり強くないのでたくさんは飲めないが、人類の英知の結集ともいえるさまざまな種類の酒を楽しむのは好きだ。
とくに蒸留酒は好きで、ウイスキー、ウォッカ、ジン、ラム、テキーラ、アクアヴィット、焼酎など、強いお酒がいい。

そのなかでもとくにウイスキーは大好きだ。
お酒は控えたいけれど、おいしいウイスキーを少しだけ楽しむのはいいんじゃないかと思い、テイスティンググラスを買ってみた。
これがなかなかきれいでかわいいのだ。
これが楽しむウイスキーは格別だろう。

いきなり高級ウイスキーには手が出ないので、高くはないけれど伝統のあるアイリッシュウイスキーを購入した。
銘柄はブッシュミルズ。

バーテンダー時代に近所の酒屋まで買いに行っていたので身にしみているのだが、いまこれが2,000円ちょっとの値段で買えるなんてびっくりだ。
悲しくなるくらい安くなっている。
いや、ありがたいことなのだが。

アイリッシュウイスキーは世界最古のウイスキーといわれているが、アイルランドに蒸留所はもう四か所くらいしか残っておらず、そのなかでももっとも古い蒸留所がブッシュミルズだ。
歴史もあるし、味わいもアイリッシュらしいすっきりと上品で、飲みやすい。

スコッチとの最大の違いはスモーキーフレーバーだろう。
アイリッシュには(基本的に)スモーキーフレーバーがなく、癖がない。
スモーキーフレーバーこそウイスキーの醍醐味だと思っている人には物足りないかもしれない。

私はスモーキーなのも好きだが、アイリッシュのようなすっきりしたものも好きだ。

そんなこんなで、ほんのちょっぴり、1オンス程度のアイリッシュを、ゆっくりと味わいながら飲む夜というのは、大変贅沢な時間に感じるのだ。