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2017年11月4日土曜日

傾聴についての質問

人の話を聞く、ということについての質問をいただいた。

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他者の話を傾聴(ジャッジやアドバイスをするために聞くのではなく、只只、相手と繋がるために相手の話に耳を傾ける )しようとした時、相手の感情に同調してしまいます。例えば、他者が悲しいと涙を流していたら、私も悲しくなって涙が滲んできます。
他者の話を共感的に聞きながらも、同情せずに、私は私とつながって居られるようになりたいです。
『この悲しみの感情は、○さんのもので、私のものではない!私の体はリラックスしていて心は平穏です』と唱えてみても、やっぱり、自然と涙が滲んできてしまいます。
どうすれば良いでしょうか?
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話を聞いている相手に同情してしまったり、影響を受けてしまうのは、望ましいことではない。
まったく(相手にとって)役に立たないということではないが、こちらは聞きつづけるのが大変になるし、あまりにシビアな事情だったり激しい感情が相手にある場合、つながりを持ちつづけるのがむずかしくなる。

共感的コミュニケーションでは、相手の感情(とニーズ)とこちらの感情(とニーズ)を切りはなしておくことが重要で、もっとも基本的なスキルといってもいい。
たとえどれだけ激しい感情が相手にあらわれていたとしても、それは相手のニーズから生まれたものであり、こちらとは関係のないものだ。
こちらはこちらで自分のニーズにつながりつづけている必要がある。

そもそも、その人の話を聞こうと思った「こちらのニーズ」はなんだろうか。
あるいは聞きつづけている「こちらのニーズ」はなんだろうか。
また、聞きつづけることがむずかしく感じはじめたときの「こちらのニーズ」はなんだろうか。
いつもその瞬間の自分のニーズにつながり、理解している必要がある。
自分のニーズがわかっていれば、その時々で自分がどうしたいのか、なにができるのか、最適な行動はなにかがクリアになる。

自分につながりつづけているのがむずかしいとき、つまりこちら側が自己共感できていなかったり余裕がなかったりするとき、話を聞きつづけるのがむずかしいことを正直に相手に伝える必要がある。
この質問者のように、なにかをとなえたり、自分に言い聞かせてみても、そもそも自分のニーズにつながりつづけていられない状態は、相手の話を聞ける状態ではないということだ。
いつなら、どのような状況なら話を聞くことができるのか、もしそう思うならもう一度話を聞く気持ちがあることを相手にも伝えておくことが、つながりの役に立つだろう。

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