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2015年9月10日木曜日

佐渡ピースキャンプの5日間(3)

8日・火曜日。
午前6時半に旅館を出て、てくてくと歩いて佐渡教会に向かう。
曇っている。
海は静か。
ちょっと荒涼とした風景が、まるで自分の原風景のようにしっくりくる。

ピースキャンプは教会のイベントなので、まずは礼拝がある。
この日は新潟の教区で長らく北朝鮮への食糧支援活動をされていた川村さんのお話からはじまる。
知らなかったことをたくさん聞く。

のぞみさんの朝食。

朝食後、みむぅによるこのピースキャンプの経緯や成り立ち、支援組織についての説明を聞く。
つづいて、春野さんのファシリテーションによる午前のNVCワーク。
モデルを使って、まずは我々になじみのある非共感的な表現の確認と、それに対する共感的な表現とプロセスの確認と練習。

昼食後は休憩時間を利用して、ホームグループと呼ばれる固定メンバーでのエンパシーサークルをおこなう。
私はじっくりと聞き役に回った。
最近感じるのは、共感というのは「与え」たり、「共感する」のではなく、ただ非共感の鎧を脱ぎ共感体になるだけ、ということ。

午後のNVCワークはエンパシーサークルのシェアをしたり、春野さんの講義や質疑応答をおこなったり。

のぞみさんの夕食準備の手伝いをする。
私は集団行動が本当に苦手で、合宿は居心地が悪い思いをすることが多いのだが、そういうときの逃げ場としてもっともありがたいのがキッチン。
のぞみさんが忙しく立ち働く横で、私はキーマカレーを作った。
まずまずおいしくできた。

夕食後はキリスト教会らしく、聖書研究と称して、聖書のある一節を取りあげる。
私は知らなかったが、クリスチャンはよく知っているマリアとマルタのエピソードということで、何人かが登場人物の役割になりきり、ロールプレイをおこなった。
私もナレーター(記述者)の役をやらせてもらった。
そのあと、イエス・キリストに対して、昼間練習したエンパシーカードを使った共感を送る、ということを、みんなでやってみる。
聖書研究とNVCのエンパシーサークルが合体した歴史的な瞬間なのだそうだ。
ともかく、みんなで大いに楽しく盛り上がって、このような喜びのある学びの場というのはすばらしいと感じた。

街灯ひとつない真っ暗な夜道を、iPhoneの明かりを頼りにほとんど手探りで歩いて宿までもどり、風呂にはいってから、みむぅからもらった自分では買わない高いウイスキーを堪能しながら、ひと息ついた。