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2014年7月29日火曜日

オーディオブック読み手のオーディション


アイ文庫の話ではなく、外部のオーディオブック制作会社の話。
まとまったボリュームのオーディオブックを収録・製作する体制にはいっていくため、読み手の確保に力をいれているのはアイ文庫だけではない。
他社もオーディションの募集をかけて、読み手を確保している。
オーディションはこれまで何度かおこなわれてきたが、数日後にもまたおこなわれて、私はそれの立ち会いに初めて参加することになった。
数時間で30人以上の候補者のオーディションをおこなう予定なので、かなりのハードワークと思われる。

それにしても、オーディションと銘打つと30人という読み手がすぐに集まるのがすごい。
これまでにおこなった数回を合わせると100人単位の読み手がオーディオブックの読み手になるためのオーディションを受けに来たことになる。
立ち会いは今回が初めてだが、これまでのオーディションで収録した音声を聴かせてもらっている。
今回もおそらくそうだろうが、30人くらい聴いて、そのなかにひとりかふたり、使える読み手がいるかどうか、というところだろうか。
可能性ということでいえばほぼ全員にチャンスはあるのだが、育成には時間がかかる。

この人たちはほとんど全員が声優学校、ナレーターやアナウンサーの養成学校、タレント事務所の養成所といったところの出身者で、基本的なテキスト読みの技術は身につけているはずだが、いかんせん「オーディオブック」というコンテンツに特化した訓練は受けていない。
前に書いたように、オーディオブックを収録するためにはいくつかの要件を満たしている必要があり、それらを厳密に詰めて訓練している人はほとんどいないといっていい。
しかし、この人たちはすでに基本的技術を身につけているので、要件をただしく理解できて適切な訓練をおこなえば、すぐに優秀な読み手になれるはずだ。

もったいないなあ。
長年、勉強と訓練をつづけてきた人たち、せっかく身につけてきたものを表現活動で生かしていってもらいたい。
そのために私にすこしお手伝いできることがあると思っている。
数日後のオーディションの場でも、ただたんに読んでもらって評価するだけでなく、いくらかコミュニケーションを取って何人かとでもそういう話ができればいいと望んでいる。

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