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2013年10月5日土曜日

自由が丘ハイフンでカルメン・マキと野々宮卯妙を聴いた

自由が丘〈ハイフン〉で、カルメン・マキさんと野々宮卯妙のライブを聴いてきた。
楽器陣はベースに永田利樹さん、ピアノに清水一登さん。
永田さんは北海道ツアーから帰って来られたばかり。
北海道ツアーでは、先日私も聴きに行った金子飛鳥さんと一緒だったらしい。
ちなみに、飛鳥さんとは20日の横浜ホッチポッチ・ミュージックフェスティバルでご一緒する予定。

清水さんはヒカシューのメンバー。
私は生で聴くのは初めてだったが、嫉妬を覚えるくらいすばらしいピアニストだ。
ちょっと調べてみたら、バスクラリネットとかも吹くらしく、また曲も豊かなアイディアでさまざまに作っておられるようだ。

ファーストステージはマキさんの歌(寺山修司作詞の「幸福が遠すぎたら」〜「デラシネ」)から始まって、野々宮の朗読がからんでいく「幻の夜汽車」へとつづく展開。
それからマキさんの朗読で「サーカスと革命」、最後に歌で「ジェルソミーナ」。

私は知り合いの江上さんといっしょに聴いていたのだが、江上さんはこの手のライブはほとんど初体験だということで、かなり新鮮な印象を受けておられたようだ。
「まるで映画を観ているみたい」という感想を聞かせてもらった。
インターバルにマキさんとちょっと話して、割合すぐにセカンドステージが始まった。

野々宮卯妙の「夢十夜〜第九夜」の朗読からスタート。
それからマキさんの歌で「暗い夜明け」、野々宮の朗読で「もう軍備はいらない」(坂口安吾)。
極めつけが寺山修司作詞の「戦争は知らない」をマキさんが歌うかたわらで、野々宮が「日本の原子力発電所」というテキストを読んだセッションだった。
セカンドステージでは私もずっと鳥肌が立ちっぱなしだった。
永田さんのベースも清水さんのピアノもすばらしかった。
ジャンル分けが不可能なライブセッションの最高クオリティを見せて(聴かせて)もらって、本当にグッときた。

小さな店だがほぼ満席で、セカンドが終わってからはアンコールの拍手がやまず。
しかし、アンコールは用意していなかったとのことで、マキさんはそのまま終わろうと思っていたらしかったが、野々宮がたきつけて、結局もうひとつ朗読をやることになった。
それが私の作品の「眠らない男」。
これがこれでまたすばらしかったのだ。
この作品はマキさんとの共同製作CD『白い月』にも収録されているが、昨夜のセッションはライブセッションとして、作者にとっては最高に幸せなものだった。
マキさん、野々宮、そして永田さん、清水さん、みなさんにありがとう。