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2020年6月19日金曜日

essay 20200618 友と過ごす

差し入れにお願いしたモンブランケーキは、子供の頃のそれのようにしっかりしっかりした甘さがある。
洋菓子や和菓子にまつわるダーさんの楽しい思い出話を聞きながら、友達が見舞いに来てくれたことに私はうれしくて仕方がない。
それなのに体調がイマイチで、介護ベッドの上でうとうとしてしまう。
もっと話したいのに。

時間がもったいなくて、15分間だけ昼寝することにして、その後みんなで散歩に出ることになった。
パチンパチンとほっぺたを叩いて無理やりに目を覚まし、散歩に出かける。
涼しくて過ごしやすい。
それよりぽつりぽつりと小雨が降っている。
小雨だって楽しくてしかたががない。
散歩というよりも遠足の気分。

帰ってきてまたしばらくうとうしてしまった。
ダーさんは野々宮と何やら難しい話をして帰っていった。
来てくれてありがとう。昨日という日を新しく生きることができた。


From editor

COVID-19拡大もあり、人と会うことがほとんどなかったが、5月下旬から訪問診療・看護が始まり介護保険も利用するようになって、頻繁に人が出入りするようになった。
何もしていないつもりでも、人がくればどんどん時間が過ぎていく。

島田さんと水城はなんだか妙に似ていて、彼の話を聞いていると水城の状況とシンクロしていることもよくあって、昨日も驚くことしきり。
水城がうとうとしだして、ダーさんとふたり、「難しい話」(0か100しかない、扉は自分では開けることはできない、人に自由意志はない、等仏教に関する話題か、それとも他のか)をして、ダーさんは帰って行った。帰り際に水城に「じゃあ行ってきます」と言っていたのが可笑しかった。
どこにいようが、今が基点ならば、いつでも「行ってきます」ではあるね。