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2020年3月6日金曜日

自分ができることの限界が見えてくるとき

一昨日から昨日にかけてかなり体調がわるく、ほとんどなにもできなかった。
私のものではないけどアウトドア用のリクライニングチェアがあるので、それを貸してもらってほとんど寝ているような状態で座っていることはできる。
ベッドにはいっても腰をのばした状態で仰向けでいることはできないので、横向きになっているしかないのだが、この椅子だと仰向けでいられるので、手仕事ができる。
編物とか、タブレットやパソコンの画面を見たり、文字入力もできないことはない。

早めに介護保険の申請をしなきゃと思っているのに、こちらの手続きもなかなかできない。
介護ベッドなら起きたり横になったりも楽そうだけど。

すこし体調が回復すると椅子に座った作業もできる。
食事は朝以外はほとんどする気になれない。
気持ちわるくて飲み物以外、胃が受け付けない。
……という気がするだけで、実際にはすこしは食べられるが、食欲はまったくない。

医者に処方してもらった栄養補給ドリンクの「エンシュア」は喉を通るので助かる。
これは意外においしく工夫されている。
胃瘻の人などもこれを直接胃に入れるのだろうと思う。

まだ編物ができるのがありがたい。
これは楽しい作業だし、ひたすら単純作業をしながらいろいろなことをかんがえることもできる。
たくさんのことを、あれこれ、そして深くかんがえる。
これまでこれほどものごとをたくさん、深くかんがえたことはないんじゃないだろうか、というほど、たっぷりとかんがえる時間がいまはある。

なにかが形をとって結晶していくような感じがすることもあって、これまでの経験や知識が小さな核を中心にひとつのまとまったかんがえに成長していく。
真珠貝のなかでゴミを中心に真珠玉が育っていくようなイメージだ。

かんがえがまとまったり、おもしろいアイディアが出てきたら、身体を起こしてラップトップかタブレットを引きよせ、メモしておく。
音声入力も便利だ。

音声入力といえば、先日インタビューしてもらってとりとめもなく話をしてみたら、これが意外におもしろかった。
シリーズでやってみようと思っている。
これも体調がわるいときでもできることのひとつだ。

放射線治療が終わったばかりだからしかたがないと思うが、いまは体調が底を打っている感じがある。
すこしは回復するといいけど。
すくなくとも歩けるようになるまで回復したい。
いまはほとんど出かけることができない。
駅までの300メートルがつらい。

今夜は駅前のライブハウス〈地球屋〉でカルメン・マキさんのライブがある。
そこまで行けても、大勢のお客さんに混じって長時間ライブを聴きつづけることはできそうもない。
マキさんがライブ前にうちに立ちよってくれるというので、それを楽しみにしている。