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2019年7月30日火曜日

春野亭日乗 7月29日(月)治療前の最後の検査とおいしい食事

がん研有明病院に行く。くそ暑い。梅雨があけたらしい。
治験を受けることになったので、その前の(たぶん)最終検査のため。
採血、心電図、血液造影剤をいれてのCT検査。病院内をぐるっと回る。もう慣れたものだ。

途中、治験コーディネーターの女性と話をする。
とてもさばさばした方で、なにごとにも明快でごまかしがない。(患者にとって)聴きにくいようなことでも、遠慮なくいってくれる。

私の受ける治験は、3種類のコースのうちのどれに当たるかわからないもので、それは公正にデータを取るために必要な措置なのだそうだ。
コースによっては最初の入院が3日ですむこともあるが、それに当たらなかったら入院は1週間から、状態によっては10日くらいになることもあるという。

生体とゲノムの検査を海外(米国)に出していて、それの戻りによってスタート日が変わる。
いまのところ、早くて8月1日、遅くても5日からといわれている。
いずれにしても、どのコースになるかは直前あるいは当日にならないとわからない。
1日にはじまって3日に退院できるかもしれないし、5日にはじまってお盆くらいまでかかるかもしれない。

治験を受ける決断にいたるまではいろいろあったが、なにもしなければ間違いなく数週間から数か月で食事が採れなくなるのは間違いない(食道が閉塞する)。
なんらかの処置を受ける必要は出てくるので、なにを選択するかという迷いもあった。
いろんな人がいろんなことを言ってきた(心配してくれるのは本当にありがたい)。
これからもいろいろ言いたい人が出てくるだろうと思われるが、自分の選択としていまはこれを迷いなく受け、そのなかでできるだけ活動のクオリティと体力を維持し、日々を大切に生きていきたい、ということだ。
ただ生きのびるためだけを目的とはしない。

病院からもどって少し休んでから、最後の晩餐というわけではないが治療スタート前の楽しみとして、夜はおいしいものを食べに行ってきた。
めったに行けないが、近所の〈ル・シエル〉というフレンチで、すばらしい料理と心づくしのもてなしを楽しませてもらった。