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2018年3月18日日曜日

映画:アナイアレイション -全滅領域-

2018年(今年ですね!)公開の米英合作SF映画。
公開といっても、映画会社であるパラマウント側と製作サイドが作りなおしをめぐって対立し、全世界配給権がNetflixに売却されるという経緯があった。
私もNetflixで観た。
つまり、映画館という大画面ではなく、コンピューターのモニター画面という制約を受けることになったのだ。
監督であるアレックス・ガーランドは「問題ない」といってたらしいが、そんなはずはないだろう。

アレックス・ガーランドといえば、『ザ・ビーチ』という長編小説がデビュー作で、私も小説から(なぜか英語版で)読んだが、その後映画の脚本や製作にかかわるようになり、2015年には「エクス・マキナ」を監督している。
私も観たが、レビューはまだ書いていない。
なかなか印象深い映画で、画面作りや編集のテンポが独特の感じがあった。
それをこの作品も引きついでいる。

主演はナタリー・ポートマン。
といえばスター・ウォーズのアミダラ姫だが、当作ではやたら根の暗い、わけありな主人公を演じている。
たぶん映画中で一度も笑顔のシーンがない。
ほかのキャラクターもそうで、やたらとシリアスだ。

そもそも設定が異色で、気持ちわるい風景やシーンがつぎつぎと出てくる。
人間が理解しがたい現象や風景、事物がたくさん出てきて、それに登場人物たちのわけありな背景がからまってきて徐々にあきらかになっていく。

こういう超日常ものというか、一種の悲劇的なファーストコンタクトものが、最近の映画に増えてきているような気がする。
かんがえてみれば、いまでは名作と認知されている「エイリアン」だって、ギーガーの美術と相まって最初は非常に気持ちわるいといわれたものだ。
なぜか私はこの手の気持ちわるい映画が好きなのだが。

最後に、音楽も気持ちわるいですよ。
ぜひ観てみてください。