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2018年2月26日月曜日

現代朗読のゼミ生が力をつけていくということ

このところ、土曜の午前中に現代朗読ゼミを開催している。
今回はゼミ生がふたり、単発参加がふたり、私もいれて五人での開催となった。

ゼミ生の進化・成長というのは、ずっと付き合っていると私もなかなか気づきにくいものだが、たまにゼミ生以外の新規参加者が来て感想をもらうと、あらためて気付いたりする。

現代朗読では「うまい/へた」とか「正しい/正しくない」という評価基準を廃して、身体表現者としてどれだけ自分自身につながり、そのいきいきさを把握したり発揮できたりするかという点を重視しているのだが、結果として表現の力が目に見える形であらわれてくることがある。
そんなとき、現代朗読の言語を使いなれてない人からは、「うまい、上手」という評価言語が聞かれることがある。
ゼミ生はそこはめざしていないが、結果的にそのようなことが起こる。

去年の夏ごろからゼミ生になったゆきこさんは、まったく朗読などやったことのない人だったが、いまやとても力のある表現者になりつつあって、今後も楽しみなのだ。
ただし「力のある」というのは、テクニックがついているということではなく、ただただいまこの瞬間の自分自身につながる集中力がついてきている、ということだ。

彼女はいま、中国の作家、林志明氏の短編集『天使在人間』(鄧晶音・訳/河出書房)の連続朗読をおこなっていて、その朗読のようすはYouTubeで配信されている。
すでに「わずかな思いやりに、心を打たれて涙する」という短編の朗読が公開されている。
つづけて次作の収録を予定していて、彼女の成長のようすもたぶんうかがい知ることができるだろう、そんな楽しみもあったりする。
もちろん、音声のみを切りだしてオーディオブックとしてコンテンツ化することもできる。
いろいろと楽しみなのだ。