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2018年1月19日金曜日

音読療法の現場は命の交流の場

毎月恒例の富士見台の高齢者介護施設でのいきいき音読ケアワークに行ってきた。
もう何年つづいていることだろう。
私と音読療法士の野々宮はスタート時から行っているが、サポートメンバーはいくらか入れ替えがある。

ここに限らず、音読ケアワークの現場は音読トレーナー養成講座を修了した人の実践経験の場としても活用させてもらっていて、講座終了後も実践レポートを提出してもらうことになっている。
その後、正式にトレーナーとして認定される。

今回は去年の初夏に養成講座を修了した石原真奈美さんが参加してくれた。
彼女はすでに現場での実践を何回も経験し、レポートも規定数の提出を終え、正式に音読トレーナーとして認定されているのだが、その後も自分の経験とケアワークの場への貢献をつづけてくれているのだ。

若い彼女がワークの進行役をつとめることで、現場の雰囲気はだいぶ変わる。
ちょっとほんわかした感じのある優しいキャラクターが、みなさんを安心させるのか、なごやかな雰囲気がただよう。

音読トレーナーはみなさん、それぞれ独自のキャラクターがあって、それによって雰囲気は変わるのだが、そのことを音読療法では「よし」としている。
根幹のワークの部分や、目的と理念と共感をはずさないかぎり、場の進行は最大限トレーナーに任されている。
もっともそれゆえに、トレーナー資格を取得後も実践経験と学びを積んでいってほしいのだ。

毎月行っていて、参加の皆さんも顔ぶれが決まっている人が多いのだが、そうでない人もいる。
初めて参加する人、たまに参加する人。
逆に、いつも来ていたけれど見えなくなった方。
また、前回から健康状態が変化した人。

変わりなくお会いしているように思うけれど、実際にはみなさんも、そしてこちら側も、すべての人に平等に流れている時間のなかを動きつづけている。
その場にとどまりつづけている人はいないし、永遠につづくはずもない。

高齢者施設に行くと、日常よりも時の流れを感じることが多いし、また自分自身の命の時間についても感じることがある。
ほんの1時間ばかりだが、お年寄りたちといっしょにすごす時間は私にとってとても貴重で、命の響きを味わう時間となっている。

みなさんと命の時間を味わうためのひとつの方法として、音読療法があって本当によかったなと、毎回思う。
みじかい時間だが、みなさんと顔を合わせ、呼吸と声を合わせ、談笑し、ときに手を取り合い、そして1か月後の再開を約束しながら別れる。
その約束が果たされない人もいるし、果たされる人もいる。
永遠にはつづかないとわかっているがゆえに、この時間を大切にしたいと思っている。

ところで、しばらく音読トレーナー養成講座が開催できていなかったが、すこし先のゴールデンウイークの前半くらいに、これまでどおり二泊三日の合宿形式で開催する準備を進めている。
興味がある方はどうぞお知らせください。
日程や参加方法(費用のことも含む)について気楽にご相談いただければと思う。

呼吸や声を使って自分自身や身近の人を癒し活力を養うボイスセラピーの概要を学び、身につけるための講座です。この講座の受講修了が音読トレーナーの資格取得講座の受講要件となります。2月11日(日)10時からJR国立駅徒歩5分の会場にて開催。