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2016年12月6日火曜日

「自分とつながる」とはどういうことか

共感的コミュニケーションの目的のひとつは「つながり」ですが、これには「相手と自分のつながり」のほかに「自分自身とのつながり」があります。
自分につながるというのは自分自身に共感することです。
「自己共感」ともいいます(NVCではセルフエンパシー(self empathy)といいます)。

なにごとをおこなうにも、自分自身につながっている状態でいるのは、案外むずかしいものです。
自分自身のニーズを見失ったまま、だれかにいわれて動いたり、社会的なルールのなかで「こうしなければ」と思いこんでおこなっていたり、なんとなく習慣的にやっていたり、反射反応でやってしまったり、などということがよく起こっています。

自分自身につながっていれば、いまどんな状態なのか、なにが必要なのか、どうしたいのか、明確に見えてきます。
自分が必要としていること、大切にしていることを満たすために、いつもいきいきと積極的に行動することができるのです。
それを「自分の人生を生きる」と、NVCの創始者のマーシャル・ローゼンバーグは表現しています。

自分とつながるためにはもうひとつ必要なことがあります。
それは「いまこの瞬間」の自分自身の状態やいきいきさに気づきつづけているかどうか、です。
これをマインドフルネスといいます。

私たちは生き物ですから、瞬間瞬間、状態が移ろっていきます。
一瞬としておなじ状態でいることはありません。
その流動する自分の状態に気づきつづけ、どんなニーズが生まれては消えていくのか把握できていることを、「自分とつながっている」といいます。
これはことばであらわすのは簡単ですし、また観念的に「そのような状態」であると自分で思いこむこともできますが、この状態は「観念」ではありません。
実際に起こっていることをどれだけリアルに、観念的ではなく体認できているかが重要です。

私はこれまでさまざまな表現やワークをおこなってきましたが、気づいたらすべて――といいきっていいでしょう――この「自分自身とつながる」ための練習でした。
個人的にいえば、ピアノを弾くこと、ものを書くこと、武術を稽古すること。
みなさんとおこなうワークでいえば、音を聴くこと、演出すること、呼吸すること、音読すること。

これらを一挙に通して放出(笑)するワークシリーズを、年末に連続でおこないます。
現代朗読、音読療法、共感的コミュニケーション、マインドフルネス、音楽瞑想、そして武術・韓氏意拳をとおして長年つちかってきたノウハウを統合させた、集大成ともいうべきワークです。
26日(月)から30日(金)までの5日間、夜19時から21時半の時間です。
内容はつぎのようになっています。

12月26日(月)「音楽瞑想ワークで自分とつながる」
12月27日(火)「朗読と身体表現で自分とつながる」
12月28日(水)「音読療法で自分とつながる」
12月29日(木)「共感的コミュニケーションで自分とつながる」
12月30日(金)「自分とつながるテキストライティング」

単発参加もできますので、年末の押し詰まった時期ではありますが、タイミングが合えばどこかでお会いしましょう。

年末に自分とつながる五日間連続講座(単発参加可)(12.26-30)