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2016年8月9日火曜日

音楽瞑想が脳幹に影響を与え身体を整える

先日の音楽瞑想ワークショップは、下北沢区民集会所の地下Aホールで開催しましたが、参加者がすくなかったので内容が変則的でした。
とくに鍼灸師・整体師・アレクサンダーテクニークの指導資格をお持ちの、いまは独自の気功治療をおこなっているウルトラ治療師の藤田俊紀さんが参加してくれたので、音楽瞑想がおよぼす影響について調べながらおこなってみた試みが、私としては非常に興味深いものでした。

もともとはディープリスニングという名称でおこなっていた真の暗闇のなかでのピアノの即興演奏を聴いてもらう体験ですが、音楽瞑想のあと多くの人がいろいろな反応や変化を伝えてくれます。

滂沱《ぼうだ》の涙をながしてすっきりした、浄化された、という人がいます。
温泉にゆっくりつかったあとみたいな感じがする、という人がいます。
全身マッサージを受けたあとのような感じだ、という人がいます。
ほかにもさまざまな感想を聞いてきましたが、いずれにしても多くの人になんらかの癒し効果があることはなんとなくわかっていました。
それがなぜ起こるのか、どのように起こるのかは、私自身にはよくわかっていませんでした。

今回のワークショップでは、音楽の仕組みについてちょっと解説をはじめたのです。
ドミナントモーションと呼ばれる、ドミナントセブンスからトニックへと解決する「緊張=緩和」の動きが、音楽にダイナミズムをあたえている、そのことをクラシック音楽などは利用していて、現代のポップスなど大衆音楽にもつながっていることを解決しはじめました。
すると、それをおもしろがって聴いておられた藤田さんが、音楽を聴く前と後で身体がどんなふうに変化するのか、調べてみましょうと提案しました。
私も参加者も好奇心いっぱいになって、もちろんその提案を受諾しました。

藤田さんは独自のオーリング診断や、触診によって、その人の身体の状況を瞬時に把握します。
失礼ながら私よりも長く生きておられ、何万人という方の身体と向き合ってきた経験と知見によるものです。
そして独自に追求と探求を重ねてこられた結果、いまの「脳幹の緊張を取り、整えることで、自己治癒能力を呼びもどす」という方法にたどりついたそうです。

ここではくわしく書きませんが、たしかに藤田さんの治療を受け、説明を聞くと、いろいろ納得できるものがあります。
なにより私自身、藤田さんの治療を受けたあと、非常に不思議な体験をしたことがあります(そのことは別の機会に書きたいと思います)。

藤田さんの直感で、ひょっとしてある種の音楽は脳幹の緊張を取り、整える効果があるのではないか、というのです。
で、実験してみました。

被験者は私自身も含まれます。
演奏前にオーリングのテストや触診を受け、身体の状態を調べます。
私は身体の左半身にとどこおりがあり、触られると飛びあがるほど痛い場所がいくつもありました。
足のふくらはぎも、触られるととくに左が痛みます。

そのあと、いつものように音楽瞑想のための即興演奏を10分くらいおこないました。
今回はとくに緊張音を排して、自分では落ち着く効果が高いと感じているペンタトニックを多用した東洋的な調性をたもったサウンドで演奏してみました。

終わってからふたたび藤田さんのテストを受けます。
おどろいたことに、だれもが事前に感じていた痛みやとどこおりが解消されていたのです。
私自身も、左半身のとどこおりがいちじるしく軽減され、左のふくらはぎを触られてもほとんど痛みはありません。
むしろ心地良いくらいです。

聴き手も演奏者も同様に効果があるということがわかり、かなりおどろきました。
そして音楽瞑想がもたらす効果をあらためて客観的に知ることができて、大変うれしく思いました。
これはぜひ多くのみなさんにも知ってもらいたいし、体験してもらいたいし、また自分のためにも定期的につづけていきたいものです。
ひょっとしたら、藤田さんとのコラボで開催することもできるかもしれません。

ところで、次回の音楽瞑想ワークショップは9月18日(日)、明大前〈キッド・アイラック・アート・ホール〉にて開催します。
夜の音楽瞑想コンサートと合わせてお楽しみいただければ幸いです。
詳細はこちら