ページ

2016年5月23日月曜日

メンタルが強いとはどういうことか

親はだれもが、自分の子どもがこのシビアな現代社会のなかで強く生きぬける自立した人間になってほしい、と望んでいます。
競争においては、心が折れない、くじけない、強いメンタルを持つものが優位です。
本番に強い、という人間もたしかにいます。

スポーツなどでは競争の上位になればなるほど、強いメンタルが必要であり、いざ本番で心がくじけてしまう人間は勝ち残ることができません。
勉強でも、芸術でも、人に優劣をつけたり、勝ち負けを競ったりする場面では、かならずメンタルの強弱が勝敗を大きく左右します。
なので、親は子どもに、メンタルの強い人間に育ってほしいと願うわけです。

さて、「メンタルを強くする」ための方法には、2種類あると私は思っています。
ひとつは、外部からやってくるさまざまな批判、否定、攻撃などをシャットアウトしたり、動じなくする方法。
自分の外に壁を作り、自分のパフォーマンスに影響を与えるノイズをすべて遮断します。
ノイズを無視する、あるいはノイズに気づかないようにみずからを鈍感にする。
外側にたいして鈍感になることで自分を守る、という手段によって、自分を守り、パフォーマンスを安定させる方法です。

もうひとつの方法は、自分を批判したり攻撃してくる相手に積極的につながり、共感することで、結果的に自分を守る方法。
自分がおこなったことで生じる批判や攻撃は、相手の価値観・ニーズにそわないものであることがあり、そのときこちらにたいする批判や攻撃が生まれます。
その相手のニーズによりそうことで、批判や攻撃をしてくる対象に共感し、対話のチャンスを作ります。
このように、対話するためのつながりを作るということは、同時に自分に起こっていることと相手に起こっていることが別の価値観によるものであるということをはっきりさせます。

相手のことは相手のことであり、自分のことは自分のことである、という客観的認識が、こちらのメンタルを強くする保証となります。

どちらの方法をとってもいいと思います。
それぞれの価値観や立場やタイミングによって選択肢は変化するでしょう。

私自身は表現者でありたい人間なので、自分の感受性をシャットアウトしたり、鈍磨させたりすることはけっしてしたくありません。
したがって、選択肢としては、後者の方法でしかありえません。

共感カフェ@羽根木の家(5.27)
5月の羽根木の家(世田谷の古民家)での共感的コミュニケーションの勉強会・共感カフェは、5月27日(金)19〜21時です。