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2016年5月20日金曜日

映画:アポカリプト

2006年公開のアメリカ映画。
監督はメル・ギブソン。

メル・ギブソンといえば、いまや押しも押されもしないトップハリウッドスターだけれど、私生活やその思想信条にはいろいろ問題が指摘されています。

彼を最初に見たのは、もちろん「マッドマックス」でした。
低予算のオーストラリア映画「マッドマックス」がヒットし、その後メル・ギブソンはハリウッドに活動拠点を移します。
そのあとの「マッドマックス2」も私は割と好きでした。
ばかばかしいと思いながらも第3弾の「マッドマックス サンダードーム」も観ています。

そのマッドマックスシリーズは、昨年の「マッドマックス 怒りのデス・ロード」でビッグヒットを叩きだしていますが、これにはメル・ギブソンは出ていません。
ギブソンはマッドマックスシリーズのあと、「リーサル・ウェポン」という刑事ものに出て、これもヒット。
このシリーズは4まで公開されています。

そして彼は監督業に乗りだします。
最初の作品がイエス・キリストを描いた「パッション」、そしてこの「アポカリプト」。
映画にもその個人的なイデオロギーが反映されていますが、厳格なカトリック信者で、純潔主義者――レイシストともいいますが(笑)、避妊や妊娠中絶も否定している男です。
そのわりには離婚、再婚、ドメスティックバイオレンスで裁判沙汰になったり、飲酒・速度超過運転で逮捕されたりと、私生活はあまり厳格とはいえないようですね。
人間らしいといえば人間らしい。

「アポカリプト」はマヤ文明の末期を描いたとされていますが、森の生活、暴力、奴隷、逃走、戦い、生存競争といった、非常に暴力的な内容で、そういうものが苦手な人は見ないほうがいいでしょう(きっぱり)。
私はてっきり、SF映画だと思って見はじめたんですが、勘違いでした。
よく最後まで見たな、と自分にあきれて――いえ、感心しています。

「パッション」はユダヤ人団体から、「アポカリプト」はマヤ文明の研究者たちから、いずれも激しい非難を受けたということです。
さもありなん。

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