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2016年2月25日木曜日

名古屋〜豊橋共感ワークショップ(後)

翌22日は早朝に起床、地下鉄で名古屋駅に行き、それから名鉄で豊橋へ。
朝の通勤ラッシュと重なったこともあって、ちょっと遠かった。
豊橋駅からは路面電車に乗って井原まで。
駅までいるかビレッジのたくみんが迎えに来てくれた。

いるかビレッジはパーマカルチャーの農園を中心に、カフェやイベントスペース、託児スペース、整体治療院、陶芸教室、障害者の方々の作業所などがはいった木造家屋3棟からなるエコビレッジだ。
とても気持ちのいい建物で、カフェも子ども連れで安心してこれるゆったりした空間になっている。
食事や飲み物も安心安全な食材を厳選してあると思われ、昼食時にはいつも満席になるそうだ。

まんなかにあるイベント用の建物の、吹き抜けになった2階で共感的コミュニケーションのワークショップを毎月おこなっているとのことで、今回もそちらに案内された。
10時になって、ブラジルの方3名(通訳の女性ひとり)や作業所の方が何人か、一般参加の方、常連の方などが集まって、全部で15人くらいおられただろうか。

共感的コミュニケーション(NVC)に初めて接するという方も4人いらしたのだが、基本原理から説明しているとそれだけで時間が終わってしまいそうだったので、わからないところは適宜質問をしていただくことにして、参加のみなさんの具体的な事例を取りあげながら進めることにした。

すでに何回か参加されている方から、嫁姑問題について聞きたいというリクエストがあり、まず話を聞かせてもらった。
とても元気な姑みたいで、のびのびと表現したり行動したりする結果、こちらにも攻撃的になったり、傷ついたりすることが多く、しかし共感的コミュニケーションを知ってからがんばって共感を試みたり、えんえんと話をがまんして聞きつづけたりする努力をされてきたようだが、なかなか関係が改善できないという悩み。

聞こえていたのは、「がんばって共感しなければ」「聞かなければ」という自分自身への強制。
これがあるかぎり、共感はまずうまくいかないだろう。
こちら側にも相手に共感することへの喜びと自主性と好奇心がないかぎり、つながることはむずかしい。
だからどうすればいいんだろう、というようなことをいっしょにかんがえてみた。

ほかには、とても優しくて協力的なご主人ではあるのに、いつも自分ばかりが本音でしゃべっていて、まるで片思いのような寂しい気持ちになってしまう、という女性の話。
ブラジルの方からは、職場で危険な場所や仕事があって、それを管理者も見ているはずだけどなにも対策がおこなわれていないことに対して、声をあげるべきだろうか、もし声をあげるとしたらどんな方法があるだろうか、という質問。
職場の話に関連して、そこから何人かの質問がつづいたりした。

12時すぎまでやって、午前の部はお開きに。
私は午後の部に残った人たちとカフェで出しているオーガニックでおいしいランチをいただいた。
ごちそうさま。

午後の部は少人数で、個別にじっくりと話ができた。
とくにそのなかのひとりでヒップホップのダンスをやっているという若い男性は、帰りの電車も名古屋まで一緒になったので、ダンスチームについての話や悩みなどをじっくり聞くことができた。

かんがえてみれば、豊橋から新幹線に乗ればよかったのに、なぜか名古屋までの往復切符を買ってしまっていたので、いったん名古屋までもどり、そして東京まで帰った。

こういう一回きりのワークショップをして帰るときは、もう二度と会わない人もいるかもしれない、また来る機会はもうないかもしれないという、どことなく寂しい気分になるのだが、今回はそういう気分にはならなかった。
なぜだろうとかんがえてみたら、オンライン共感カフェの開催スタートを決めていたので、このような離れた場所にいる人たちともいつでも必要とあらばインターネット経由でつながれる、ふたたびお目にかかれるという安心感があるような気がする。


水城ゆうのオンライン共感カフェ(3.1)
自宅や好きな場所にいながらにして気軽に参加できる、ネットミーティングシステム(zoom)を利用した共感的コミュニケーションの60分勉強会です。3月1日(火)16時から1時間。