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2016年2月23日火曜日

共感・共感・共感(という一日)

先日、若い友人の夫婦が子どもを連れて遊びに来てくれた。
奥さんのほうは昨年末から体調をくずして、年明けから実家に帰省していて、1か月半を経てようやくもどってきたばかりだった。
その間、旦那のほうは単身でいろいろと大変だったようだ。

旦那の話はその前に聞いていたのだが、奥さんの話はそのときようやく聞けた。
とても仲のいい、お互いに思いやりを持ちあっている、そしてかわいい子どもを大切にしているつながりの深い夫婦なのだが、体調をくずしたり、そこそこ長く離れたりして、ちょっとした齟齬も生じていたようだ。
なんとなく「調停」的な立場で私は話を聞かせてもらうことになった。

身におぼえがあることだが、親密な関係においては、おたがいに満たそうとしているニーズがあまりに多いので、ちょっとしたことでも行き違いがあると、関係全体に影響がおよんで、ぎくしゃくしてしまうことがある。
一種の複雑系といってもいい。
複雑系の特徴は、うまくいっているときにはとてもパワフルに動くのだが、システムのほんの一部が機能不全におちいると全体のパフォーマンスが一気に落ちてしまう、ということがある。
家族の関係はそれに似たところがある。

こんがらがった話を、集中力と好奇心をもって聞きつづけ、最後はふたりの笑顔を見ながら送りだせたときには、私もうれしかった。

調停(ミディエーション)というスキルは、本当はお互いに大切に思っている関係がなにかの理由でぎくしゃくしたり、つながりが切れてしまったとき、それを再接続させる仕事だ。
これについて私はとてもやりがいを感じている。

その夜は「親密な関係における共感的コミュニケーション」の勉強会を開催した。
未婚の男女の出会いの場を共感ベースで提供することを仕事にしたいと思っている井上大輔くんが来てくれたり、NVCをこのところ集中的にまなんでいる方にけっこう厳しいロールプレイングを突きつけてみたり、掘りごたつを囲んで少人数で親密に、楽しく進行させてもらった。

一日中、非暴力・共感的世界にどっぷりとひたっていて、疲れたけれどとても温かな体感覚の余韻が残って、幸せな気分で眠りにつけた日だった。

共感カフェ@羽根木の家(2.26)
2月の羽根木の家での共感カフェは、2月26日(金)19〜21時です。