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2016年1月15日金曜日

映画:カルフォルニア・ダウン

最初に、ある種の繊細な人は見ないほうがいいと助言しておきたい。
私はまったくなんの予備知識もなく、先入観もなしに、ただ「なんとかダウン」というタイトルの映画をいくつかつづけて観ていたので、これもなんとはなしに観てみた。

ストーリーはかなり雑で、いわゆる「バカ映画」だ。
マッチョなレスキュー隊員の主人公ドウェイン・ジョンソンが、自分の職務をそっちのけで妻と娘を危機一髪救う、というだけの話だ。

私にはバカ映画を一定のペースで消費したいという謎のニーズがあって、たぶんそれは時々コーラをがぶ飲みしたくなる中学生のような欲求なのだろう。
そういう意味では、私のニーズをかなり満たす映画といっていいのだが、CGを駆使して作られた緻密な映像にかんしては、さむけをおぼえるほどだった。

見はじめてすぐに、これは巨大地震の映画だなとわかった。
建物や道路、高層ビルが次々と破壊されていく映像は、CGだとわかっていても相当にリアルで、迫力がある。
それはまあいいのだが、後半に出てくる津波のシーンが恐ろしい。

おそらくCG製作者は2011年の東北大震災の、本物の津波の映像をかなり参考にしたに違いない。
現場に何度かおとずれた身としては、たんなる娯楽映画としてこの津波のシーンを楽しむというわけにはとうていいかない。

この映画は2015年にアメリカで公開されたが、日本での公開は紆余曲折があったらしい。
観てみると、それもなるほどと思う。
最新CGテクノロジーに興味がある人はべつとして、まったく観なくてもかまわない映画である、といいきっておく。


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