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2016年1月18日月曜日

映画:キリング・ショット

インディペンデント系のアメリカ映画、つまり低予算。
の割には、ブルース・ウイリスが出演したりしているのだが、彼は脚本に惚れこんで出演を決めたのだとか。
なるほど、かなりトリッキーで錯綜したストーリー。

ストーリーや絵作り、こみいったカット割りの感じから、私の大好きなクライムノベル作家であるエルモア・レナードの作品を連想した。
レナードはものすごくおもしろい小説を書く人なのだが、不遇時代が長くつづき、自身は映画が大好きで何度も自作を映画化しようと売りこんだのだが、なかなかうまくいかなかったというエピソードを聞いている。

レナードの作品で映画化されたのは晩年に近くなってからで、「ゲット・ショーティ」「ジャッキー・ブラウン」などがある。
しかし、私としては、もっと映画化されておもしろくなる作品がたくさんあるように思う。
『ザ・スイッチ』『マイアミ欲望海岸』『スティック』『ラブラバ』『グリッツ』『バンディッツ』『タッチ』『フリーキー・ディーキー』など、いずれも秀逸だ。

このなかで『バンディッツ』が映画化されるという話が聞こえてきていて、その主演はブルース・ウイリスになるらしい。
ここでつながった感がある。

もっとも「キリング・ショット」はレナードの原作では。
そういうテイストを私が勝手に感じただけだ。

トリッキーなカット割りと、タイムラインをシャッフルした話運び、リラックスと隣り合わせの暴力の匂い、そういったものが満載の映画だ。
そして、女性たちがアウトローな生きざまを見せるという点で、リドリー・スコットの「テルマ・アンド・ルイーズ」を連想させるものもある。

「テルマ……」は悲劇的な結末だったが、この「キリング・ショット」はある意味、ハッピーエンドがもたらされている。
とはいえ、物語のなかで起こるさまざまなことは、暴力的で、充分に悲劇的ではあるのだが。
私たちの人生というものは、いってみたら、そういうものなのだろう。
それをなんとか最良のものにしたいと思って、すべての人が懸命に生きている。


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