ページ

2015年1月30日金曜日

白楽〈ビッチェズ・ブリュー〉での蜂谷真紀さん

「追っかけ」みたいになってしまったが、二日間連続でヴォーカルの蜂谷真紀さんを聴く機会にめぐまれた。
昨夜は私もお世話になっている白楽の〈ビッチェズ・ブリュー〉でソロライブがあるというので、現代朗読の野々宮卯妙といっしょに行ってきた。

行ってみてちょっとびっくりした。
ビッチェズ・ブリューの杉田さんの手違いでダブルブッキングが発生していたのだ。
つまり、もう一組(こちらはスタンダードなジャズボーカルとピアノのデュオの方)と日程がかぶってブッキングされていた。

おもしろかったのは、蜂谷さんが「私、こういうハプニング、嫌いじゃないですから」といって普通にセッティングを進め、もう一組の方たちとしきりになにかからんでいっしょにやれないかオファーしておられたことだった。
私や野々宮にもそういうところがあって、そんな蜂谷さんをおもしろがってみていたのだった。

結局、蜂谷さんが8時から、もう一組の方たちが9時から、そして10時からふたたび蜂谷さんがやるという、ちょっと変わった進行のライブとなった。
お客さんはまったくちがうタイプのパフォーマンスをふたつ観れて、結果的にお得なライブとなった。

蜂谷さんのパフォーマンスは一昨日のキッド・アイラックでのそれのようにヴォイスからはじまった。
即興で窓の外の通行人にからんだり(聞こえないが)、ポスターにからんだりと、まあ多彩な遊びを展開したあと、ピアノに座って弾き語り(というのだろうか)のパフォーマンスも聴かせてくれた。

自詩の朗読があったり、それを使った即興弾き語りがあったり、ジャズナンバーや自作曲の弾き語りがあったり、次から次へと予測不能のインプロビゼーションが展開されていき、飽きなかった。
ここに私がピアノで、野々宮が朗読でからむとしたら、どんな感じになるだろうかと想像するのも楽しかったが、これもやってみなければまったくわからない。
本当に音楽が好きで、また独特の世界を持っていて、即興という「いまここ」の世界に開かれている人なのだなあということを、あらためて確認した。

野々宮が「いっしょにやりましょう!」と声をかけてくれ(私はなかなかこういうことをいいだせない)、蜂谷さんから快く承諾の返事をいただいたときはうれしかった。
おそらく近いうちに告知できるのではないかと思う。