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2013年2月9日土曜日

原体剣舞連、劣化する音楽、テキスト表現ゼミと電子書籍

今日は朝から基礎講座の5回め。体調を崩して途中から参加できなくなった人がいたり、欠席者がいたりで、結局ゼミ生ばかりで開催。
植森さんが気に入って持ちこんだテキスト、宮沢賢治の「原体剣舞連(はらたいけんばいれん)」という詩をプリントして準備していき、それをみんなでやってみる。
「Dah dah dah dah dah sko dah dah」というリズムを作って、詩もリズム読みしたり、リズムを変えたり、いろいろやってみておもしろいが、むずかしい。
身体を動かして、身体の動きと連動させていくと、もっとむずかしくなる。
これは次回のライブワークショップでぜひ使ってみたいテキストだ。
迫力のある朗読パフォーマンスにしてみたい。

近所のパン屋でパンを買ってきて昼食。

午後は昼ゼミ。
宇都宮出張中の佐坂くんが来た。
途中で、2か月イタリアのトリノに短期研究留学していた照井数男がひさしぶりに来た。
彼らにも加わってもらって、午前中にやった「原体剣舞連」を、さらにやりこんでみる。
ほかにも佐坂くんや佐藤くんと「読みの重さ」と身体性の関係についての研究。
これもおもしろい気づきがたくさんあった。

5時すぎから音楽塾。
伊藤さやかが来た。
今日は既成の商業曲をYouTubeで聴きながら、その音楽がどのような構造で作られているかを解説してみた。
最近の商業音楽は、一見派手だが、作りは非常にシンプルで、音楽性でいえばむしろ「劣化」しているとしかいえないことがわかる。
強調されたリズムとベースラインに記号的な歌詞が乗っていれば、人々はオナニー行為のように自動的に気持ちよくなって、それで満足しているらしい。
というようなことが解析でわかってくる。
最後にスティービー・ワンダーの「ソングズ・イン・ザ・キー・オブ・ライフ」の何曲かを聴いて、音楽的に豊かだった70年代にいやされて終わる。

6時からテキスト表現ゼミ。
テーマ「なまこ」によるいくつかの作品講評。
後半はおもに奥田くんのために、電子書籍を出版して収益を得るための手順と、それが可能なサービスの紹介・解説。
奥田くんは商業出版におけるたいていの作家よりすでによほど力のある書き手なので、既成の出版社から苦労してデビューするより、どんどん電子出版で書いて出して、ファンを集約していったほうがいいと思う。
応援したい。