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2011年12月16日金曜日

年賀状を書こう!

何年ぶりでしょうか。年賀状というものを買ってみました。郵便局で。
 実はたんに面倒くさがりだったんですが、「虚礼廃止」てな標語を掲げてここ20年くらいまったく年賀状を書かなかったのです。いただいた方にも返信すらしませんでした。
 そのうち、世の中はメールに移行していき、郵便の年賀状はどんどん発行枚数が減っていきました。そして今年は東日本大震災・津波・原発事故があり、さらに年賀状を出すという雰囲気ではなくなったみたいです。
 明けましておめでとうございます、というような類型的な言葉を安易に投げられる時代ではなくなった、ということを人々は敏感に察知しているのかもしれません。
 鈍感な時代から敏感な時代へ。
 ならば、私は人々が書かなくなった年賀状というものを、敏感でデリケートな心をつくしながら書いてみたい、と思うのです。
 この時代に書く年賀状というのは、どういうものでしょうか。さまざまなことに思いを寄せ、相手の立場や心をおもんぱかり、言葉を選んで誠実に書く。それはいわば、自分との対話といってもいいかもしれません。そういう時間を、この2011年という記憶されるべき年の最後に持つというのは、悪いことではないような気がします。