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2011年5月17日火曜日

福島第一原発の事故はチェルノブイリ以上なのか?

ブログを読んでくれている方からメールをいただきました。
こちらでコメントさせていただきます。

「福島の放射能汚染は、チェルノブイリに匹敵、もしくはそれよりひどくなる可能性もあるとか。。けれど、どの情報が正しいのか、真実はどうなのか、正直何を信じていいのか分からないのが正直な気持ちです」

現在、東京電力福島第一原発に存在している放射性物質(核燃料)の総量は、たしかにチェルノブイリ原発を凌駕する量です。なにしろ6基もありますからね。
使用済みのものも合わせると92トンあります。
チェルノブイリは10トン程度。
これだけ見ると青くなります。
問題は、これらが大気中、海水中、土壌などにどれだけ放出されたのか、放出されているのか、放出される可能性があるのか、ということです。
完全に閉じこめることが必要です。もっとも、これらが存在すること自体が問題だと私は思いますが。しかし、現実は現実です。
マスコミや政府、東電の発表は、私もなにも信じられない、というのがいまは正直なところです。自分で調べ、考え、信頼できる情報源を自分で判断するしかありません。

「今日、友達に質問されて自分も考えてしまいました。
福島原発では、使用済みの燃料がいろいろと問題を起こしている。原発は、停止したとしても、燃料自体は冷えるのに何年もかかるのだから今日浜岡原発を停止したとしても、燃料が冷える前に駿河湾に大地震がきたら結局同じなのでは? そしたら電力不足でどうのと言うのならば、稼動していたほうがいいのではないの?
・・ということを言われました。・・・うーーん、確かに、稼動している原発と停止している原発との、地震が来たときの安全具合の差って実際どのくらいあるのでしょうか」

もちろん停止していたほうが稼働中よりリスクははるかに小さくなります。
稼働中は核反応が継続しているわけで、そのために停止中よりはるかに大きな熱が発生しています。連続的に冷却しつづけなければ、今回のようなメルトダウンを起こ可能性が出てきます。
今回は地震や、建屋内の配管経由で侵入した水素が原因で、停止していた4号炉の建屋が破壊され、使用済み燃料プールに瓦礫が落下し、おそらくそれが原因で燃料集合体が損傷を受けたことと、プールに冷却水を循環させるシステムが壊れてしまったことで、重大な事態に陥ってしまいました。これも大変な問題です。が、原子炉そのものの問題ではないので、対処は可能なのではないかと思います。

私は浜岡原発について、とにかく停まったことが評価できると考えています。
停める、そしていずれは廃炉にしていく。そのような世論の大きな流れが、政治や財界のゆがんだ欲望をどこかで静止させなければなりません。私たちの子どもたちにこれ以上汚れた世界を渡すわけにはいきません。