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2010年8月21日土曜日

禅の膳ダイエット

ロードク娘の嶋村美希子がダイエットをするというので、「禅の膳ダイエット」をすすめてみた。
これは禅僧の食事法を実践するだけで体重が適性にもどる、というものだ。実に簡単なのだが、現代的生活習慣にまみれてしまった私たちが実践するのは、案外むずかしい。
禅僧の食事はご存知のように、一汁一菜の精進料理だ。不殺生のために肉、魚、玉子類は食べない。また、ニラやニンニクなどにおいの強いものも食べない。しかし、食材そのものを禅僧のようにするのはなかなか難しい。精進料理だけでは現代人は物足りなさを感じてしまう。なので、まずは食べ方から真似してみる。

いろいろな作法があるのだが、まずはひとつだけ実践してみよう。それは「ひと口ずつ箸を置く」というものだ。
なにか口に入れたら、そのつど箸を箸置きにもどす。口にいれた食べ物をゆっくりと噛んで味わう。
口のなかの食べ物が完全になくなったら、箸を取り、次の食べ物を取る。おかずとご飯を一度に口にいれることもしない。それぞれひと品ずつ、ゆっくりと味わいながら食べるのだ。これは時間のかかることだが、禅僧はみんなそうやって食べている。
この食べ方で適性体重になるというのは、理にかなっている。ゆっくり食べることで、満腹中枢が正常に働き、身体は必要以上を欲しない。
人の身体は必要な栄養分を必要なだけ摂取するような生理を持っている。それが正常に働かないのは、つまり太るのは、なんらかの阻害要因がある。時間にせき立てられて大急ぎで食べてしまう習慣が身についてしまっていたり、栄養過多や濃い味のものばかり食べるせいで味覚が麻痺してしまっていたり、といったことだ。そのせいで身体が「どのくらいが自分の適性な摂取量なのか」についての判断ができなくなってしまっている。
せめて、まずは食べるスピードをゆっくりにしてみる。そのために禅僧の食べ方、ひと口食べてはそのたびに箸を置き、ゆっくりと噛んで味わう、という方法が有効だ。それができるようになると、食べ物の本来の味がとてもしっかりとわかるようになる。米の味、豆の味、野菜の味。
食べ物本来の味がわかってくると、過剰な味付けのおかずや加工食品、添加物の多い食品は口にしたくなくなってくる。それはまた身体やこころの健康にもよいことになる。
必要ならば動物性の食品を断つことも可能になるだろう。それはまた地球にやさしい人になることでもある。なぜなら、私たち現代人は、人が食べることができる穀物を家畜に与えて肉を育て、それを食べているからだ。穀物を家畜に与えず、つまり肉食をせず、人が穀物を食べるようにすれば、世界の飢餓人口はゼロになる。
さまざまなことが、私たちの食事にも関わっている。